チンパン回覧実記(一息)12
[一息]
玄関がなんとも広いです。友人はこの空間で餅つきをした思い出を教えてくれました。臼と杵。本格的にお餅を作ったそうです。幼少期の友人が持つ杵をおじい様が補助をして一緒にお餅をつく、つく、つく。とても良い時間をお過ごしになっていたのだなとうらやましく思いました。居間に入るためには段差がありそこで靴を脱ぎます。障子で仕切られた居間に入りましたら、中心に掘りごたつがあり風情だなと感じたものです。田舎の民家は平屋でとても広く、台所や風呂場はもちろんのこと、用を足す場所に行く際にもサンダルを履いて移動しなければなりません。友人と私は掘りごたつに入りおじい様と少しばかり談笑をしました。
「来るのにどれくらい時間がかかったんだい。」
「途中休憩やハプニングも起こったからだいたい4時間くらいかな。」
「何だい、ハプニングって。パンクでもしたんか。」
「メラニン色素たっぷりのジャパニーズ霊長類に高速道路でいちゃもんをつけられてしまいました。いやはや。」
「大変だったな。まぁ、怪我しなくて何よりだよ。お疲れさん。」
バナナを購入したいと思います。メロンも食べてみたいです。