21年1~2月に読んだ本の一言感想メモ
◆20年11~12月はコチラ
・『証言 羽生世代』大川慎太郎★★★★☆
あまり認めたくないが、将棋界も確実に世代交代の波が押し寄せている。羽生一強の時代はなぜかくも長く続いたのか。時効(?)になった今だからこそ聞ける棋士たちの赤裸々な本音が満載の貴重なインタビュー集。
・『オードリー・タン』★★☆☆☆
いま耳目を集めている台湾デジタル大臣による初の著書。どちらかというと国政に携わる日本の上層部に向けた政策メインの話が多く、僕のように大衆向けの内容を期待して手に取ると少々肩透かしを食らうかもしれない。
・『東京改造計画』堀江貴文★★☆☆☆
小池都政をひとしきり批判したうえで「ボクならこうする」というアイディアを羅列した本。まあ、納得できる案もいくつかありましたけど、一部のインフルエンサーが最近やたら大麻を推す理由がよくわからん。
・『扇物語』西尾維新★★☆☆☆
大学生の阿良々木君もすっかり定着してきたなー。感情を抑制してドライに怪異を解決する姿は頼もしい反面ちょっぴり寂しい。あと忍野扇が表紙なのにほとんど空気←
・『交渉力』橋下徹★★★☆☆
弁護士時代に黒の組織(?)を相手に鍛えた「敵対的交渉」と、知事・市長になって役人を相手に培った「協調的交渉」のノウハウを公開。小手先のテクニックよりも綿密な下準備と優先順位を決める大切さがよく分かった。
・『見落とされた癌』竹原慎二★★★★☆
小さい頃は「ガチンコファイトクラブ」、成人してからは「ボコボコ相談室」を見て元気をもらっていたけど、ステージⅣの膀胱がんに罹っていたとは知らなかった。どんなに絶望的でも諦めずに活路を探す不屈のメンタルと、奥さんの献身的な支えに感動した。
・『アルジャーノンに花束を』ダニエル・キイス★★★☆☆
超有名なSF小説。知的障害を抱える32才のチャーリイ・ゴードンは最新の脳手術を受けて高度な知性を獲得するも今まで見えなかった他人の悪意を知り、善と悪の価値判断が揺らいでいく……。ラストは予想がつくんだけども泣いちゃった。
・『シン・ニホン』安宅和人★★★★☆
長引く不況で日本の世帯格差は1950年代の水準まで落ち込み、「少なくとも3分の1近い才能と情熱が単なる環境要因によってきちんと発揮される機会もなく埋もれている」と筆者は言う。しかし右も左も緊縮財政派しかいない現状ではイノベーションもヘチマもないですよね…。
《今月の私的TOP3》
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