18年 3月に読んだ本の一言感想メモ

◆18年2月はコチラ

・『渋谷ではたらく社長の告白』藤田晋★★★☆☆

AbemaTVでおなじみサイバーエージェント社長の自叙伝。IT企業関連の本といえばたいてい小難しい専門用語や無味乾燥な数字の羅列が多いのだが、著者の想いが率直に綴られておりこの手の本としては格段に読みやすかった。

・『日の名残り』カズオ イシグロ★★★★★

長年主人に仕えた英国の執事が過ぎ去りし年月を振り返る。二度の大戦でかつての輝きを失いつつも紳士として誇りを持って生きようとする姿はイギリス人でなくとも心動かされ、さすがノーベル文学賞を冠する作家だなと感心した。

・『香と日本人』稲坂良弘★★☆☆☆

日本の香道が海外でちょっとしたブームらしい。僕も一時期少し興味があったけど、慢性鼻炎だから厳しいよねー……。

・『米中もし戦わば』ピーター ナヴァロ★★★★☆

物騒なタイトルだが、アメリカの立場から中国との衝突をいかに回避するかを説いた、戦争シュミレーションよりも安全保障に近い本。武力を持たない日本はひたすらお金をばら撒いてご機嫌をとるしかないのが悲しい所ですね……。

・『ダンガンロンパ/ゼロ(上)(下)』小高和剛★★☆☆☆

人気ゲーム「ダンガンロンパ」の前日譚となるお話。「1」の後、「2」の前に読むのがベストかな。

・『日本でいちばん長い日』半藤一利★★☆☆☆

第二次世界大戦で日本が降伏する最後の一日を1時間区切りで濃厚に描いたノンフィクション。人物がたくさん出すぎて途中からついていけなくなっちゃったので映画で観たほうがよかったかもしれない。

・『ジャック・マー アリババの経営哲学』張燕★★★☆☆

中国アリババの創業者・馬雲(ジャック・マー)氏の生い立ちや講演スピーチをまとめた本。水滸伝や三国志演義のような「任侠」を重視した独特の経営哲学で、合理性を重んじるアメリカ式とはまた違った行動原理を感じた。

・『落窪物語』氷室冴子★★★☆☆

作者不詳の古典文学。シンデレラの平安朝verといった物語で、先の展開は読めてしまうが同時代の作品の中ではトップクラスに面白い。もっと評価されるべき。

・『人工知能は資本主義を終焉させるか』齋藤元章・井上智洋★★☆☆☆

シンギュラリティが到来する前段階において経済・社会がどのように変遷するかをテーマにした対談。齋藤さんェ……。


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