17年 12月に読んだ本の一言感想メモ

◆17年11月はコチラ

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・『利己的な遺伝子』リチャード・ドーキンス★★☆☆☆

欧州ではかなり有名な進化生物学者。文型脳でも理解できるよう数式を極力排除し、比喩を多用した語り口はありがたかったが、いかんせん文章が長すぎる(592ページ)。せめて半分くらいの分量に収めてほしかったなー。

・『蒙古襲来』服部英雄★★☆☆☆

いまだ謎の多い元寇。専門色が強く読むのに骨が折れるが「武士は一騎打ちでなく夜襲で戦った」「神風(嵐)により1日で撤退したのは嘘」など従来の認識を覆す新説が多々あって興味深かった。てか一体何冊モンゴルの本を読めば気が済むんだ自分はw

・『太平記』平岩弓枝★★★☆☆

子ども向け文学シリーズ(監修が司馬大先生!)。表題の「太平」とは裏腹に相次ぐ戦乱の時代で人名・地名がおびただしく出てくるが、注釈と地図が豊富なおかげで最後まで読み切れた。良書。

・『堕落論』坂口安吾★★☆☆☆

敗戦で途方に暮れる国民に向けて書かれた有名な随筆。武士道や天皇制に否定的な記述がいくつかあり戦前なら発禁処分のはずだが、ちょうど当時のGHQのプロパガンダと合致していたのかなぁと、最近の度重なる偏向報道もあってつい穿った読み方をしてしまった。

・『殿様の通信簿』磯田道史★★★★☆

映画「武士の家計簿」で有名な著者。戦国と幕末の本はたくさんあるがその中間に横たわる250年の太平の世にスポットが当たることは少ない。本書は水戸黄門、赤穂浪士、NO2の前田家など知られざる素顔が歴史モノとは思えない軽妙な筆致で描かれていて楽しく一気に読めた。

・『「お寺」で読み解く日本史の謎』河合敦★★★☆☆

神社」「街道」に続き3冊目。各章の出来事が時系列で並んでいてシリーズのなかで一番構成が良かった。

・『47都道府県の「幕末・維新」』八幡和郎★★★☆☆

「薩長土」以外の諸藩の大名は幕末期にどう動いたのか、また維新後にどうなったのかがず~っと気になっていたので本書を読んですっきりした。全体的に病弱・短命なのは近親婚を何代も繰り返したからだろうか。

・『エクサスケールの衝撃』齊藤元章★★★☆☆

4億3千万円不正受給の疑いで先日逮捕のニュースを受けて。いや、アメリカや中国では兆円規模で総力挙げて開発競争してるのに何を些細なことで揉めてるの?けもフレのたつき監督もそうだけど低予算からがんばって成果を上げた人が評価されるどころかこき下ろされる日本まじオワコンなのでは……。

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