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将棋・マル秘研究ノート

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私が10数年間書きためた将棋研究ノートの中からとっておきのマル秘作戦を公開します。
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#四間飛車

VS 井道千尋女流二段(2戦目)

VS 井道千尋女流二段(2戦目)

井道先生にリベンジ戦を申し込み。
前局では穴熊の鉄壁を崩し切れず時間切れになってしまったので、今回はそうならないよう「ある秘策」を用意して挑みました。

3手目▲6八飛がその工夫です。

簡単に説明すると「4手目に△5四歩と突かせないぞ」という意味で、井道先生が得意とされている中飛車左穴熊を封じる狙いです。

それでも△5四歩なら▲2二角成~▲5三角で馬を作れます(参考図)。

本譜は△5四歩でな

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英春流使い10年超の僕が「かまいたち戦法vsノーマル四間飛車」の秘儀を語る!

「英春流」とは、鈴木英春氏が考案した"総合戦法"で、飛車先を突かずに右銀を上がるのが特徴です。

先手なら▲7六歩~▲4八銀。後手番なら△6二銀。

このあと相手が△4四歩と角道を止めれば、「飛車先不突き右四間」で景気よくガンガン攻め倒します。これは英春流の勝ちパターンですね。

自戦記①:速攻☆右四間(対矢倉)⇐無料
自戦記②:速攻☆右四間(対雁木)⇐無料
研究記事:速攻右四間(対三間飛車)⇐有

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最速でコツがつかめる!「ノマ四vsエルモ囲い急戦」を最強ソフトで徹底研究!

「エルモ囲い」は、将棋ソフト"elmo"が多用する対振り急戦の囲いで、『▲6八銀+▲7九金』が骨子の構えとなります。

先手の右金はすぐに動かす必要はなく、後手の指し方に応じて5九・5八・4八を柔軟に使い分けます(判断基準はおいおい説明しますね)。

△4三銀(図)

△4三銀は弱点の角頭をカバーする最も自然な手。

エルモ囲いは角交換されたとき若干味が悪い(同玉でも同金でも形が崩れる)ので△4五

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6六銀型or6六歩型どっちが優秀?最強ソフトで「相穴熊」を徹底研究してみた

図を「居飛穴VS四間穴熊」の基本形とします。

△5四銀と出るタイミングは先手の穴熊が明らかになった9八香の直後がベストでしょう。上図では①▲6六歩と②▲6六銀の二択が有力です。

なお、③▲5五歩は後手の攻めを呼び込みやや危険な一着で、以下△6五銀▲2六飛△4五歩(図)で、好機に△4六歩~△7六銀を見せられ穴熊を目指す居飛車としては不本意な展開になります。

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ノーマル四間の最重要局面~7二玉型vs右銀急戦~

江戸時代から長年かぶっていた蓑(みの)を脱ぎ捨てたことで、令和の四間飛車は自由な翼を手に入れました。

しかし、振りミレにも耀龍にも、ある『共通した弱点』があります。

それは「居飛車側が持久戦にするのか急戦にするのか、なかなか態度を決めてくれない」場合の駒組みです。

後手はできれば7二玉型のまま態度を保留したいですが、うかつな手待ちをすると▲3五歩or▲4六銀の右銀急戦で簡単に潰されてしまいま

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CHAP1: 角道オープン四間飛車

初手からの指し手
▲7六歩△3四歩▲2六歩△4二飛(第1図)

角道を開けたまま△4二飛と振るのが角道オープン四間飛車の出だしです。
他の振り場所では▲2二角成△同銀▲6五角の心配があるので、初めて角交換振り飛車を指す人はまず四間から覚えるのが最も安全でしょう。

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