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三毛猫の話

東京のとある商店街に
おばあちゃんと暮らす
一匹の三毛猫がいました。

名前は「ミケ」

ミケはおばあちゃんが大好きでした。
いつも喉を鳴らして
体を擦り寄せてました。

おばあちゃんは高齢で癌を患っていました。
しかし、ミケのことが心配で
入院はしませんでした。

月日が経ち
おばあちゃんは亡くなりました。

ミケはおばあちゃんが亡くなったことを
理解できていませんでした。

家の前で、おばあちゃんの帰りを待ち続けました。

日が暮れると、ミケは
商店街を鳴きながら探し歩きました。

人情溢れる街の人達は
そんなミケを放ってはおけませんでした。

やってきたミケに話しかけて
ご飯を与える。

そんな毎日でした。

月日が経ち、ミケは歳をとりました。

次第に歩く事もなくなり
家の前でずっと香箱座りで目を閉じて
おばあちゃんを待ち続けました。

今度は、街の人達がミケに会いに行きました。

たくさん話しかけられて
たくさんおやつを貰って
たくさん撫でてもらって…

さらに月日が経ち
ミケは息を引き取りました。

そして、おばあちゃんと
一緒のお墓に入りました。

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