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沖縄で家をフツーに買う話〜下調べ編〜


いつかは家を買うと思っていたがもう少し先の話だと思っていた。
というのも今は奨学金の返済もある。
何より沖縄に来たのもわずか去年の話だ。
引っ越しでの費用もあれば奨学金の返済もありで
これ以上金銭的なリスクを増やすのはあまり得策とはいえない

が、そんな私の目論見は妻のこんな家に住みたいな〜
の一言で破られた。
病める時にも健やかな時にも妻に喜びをもたらす事は夫の務めである。
無下にする訳にはいくまい。

これはフツーに沖縄でフツーに家を買うまでの物語である。
そしてこの物語の完結は3年先くらいになりそうである。
ただ現時点である程度要点も纏まってきたのでその過程を記していきたい。

さて、こんな家に住みたいな〜で妻が出してきた家がコレである。

https://www.e-uchina.net/bukken/house/h-7235-7240219-0554/detail.html

う〜〜〜〜ん
高いねぇ

いやちょっとコレはという感じである。高すぎである。
戸建てってこんなものなのか???

確かにこの物件は条件自体は非常にいい。
戸建て購入は元々私自身も希望していた事もあって
希望となる条件はある程度固まっていた。
すなわち
①高速IC近くで
②広い庭付きの
③できれば角の家で公園が近くにあるというものである。

まず①についてだが私の仕事場所は沖縄全土に渡る都合上
通勤にあたり重要なのは高速へのアクセスである。
ここが他県なら駅近になるのだろうが、沖縄にはゆいれーるという
極めて限定的な公共交通しかない。従って必然的に通勤は道路網に依存する形になる。故に高速の喉元を抑える事は沖縄を制するといっても過言ではない。
またこの北中城ICというのがミソで、ここより北だと那覇まではやや遠く
ここより南だとそもそも高速ICまで辿り着けない程に渋滞するのと
都市が過密化している為、②の条件を到底望むべくもない。
従って北中城IC周辺で探して見つかったのがココである。
値段はともかくとしてこの家は理想の条件をほぼ完璧に満たしていると言える
値段はともかくとして。
Googleマップで見るこの物件の立地はコチラである

高速までわずか5分足らず、大公園が近く、それでいて角の立地で広い庭
いや〜ここは素晴らしい、が
やはり値段がネックになる。
元がそもそも高い上に、実際の購入時はこれに不動産取得税や仲介会社の物件手数料、ローンを組む際の銀行の手数料諸々が上乗せされるので
実際の購入額は額面からさらに5〜10%前後足されると言われている。
従って営業マン曰く、ざっくり見積もって初期費用9500万くらいにはなるだろうとの事である。吐血死寸前である。

まず大体にして疑問なんだが、コレだれか買えるやついるのか???
私の記憶が間違っていなければ沖縄県の所得額は全国最低の筈じゃないのか??
だとしたら、どうやってコレを買うというのか。

まず上記の値段で返済シュミレーションを組むと以下のようになる。
金利は1.5%の固定で35年均等、頭金ナシ、ボーナス払いナシのシナリオでコレである。

コレは草を禁じ得ない。
そもそも沖縄県の平均所得が300万とちょっとなのだから
毎月30万ローンの返済に使っていればそれだけで毎年の所得額を超えてしまうではないか。一体どうなっているんだ???沖縄県の不動産市況は????

とにかくこれでは話にならない。
もう少し費用を削るべく、もっと築古の物件でもいいから
フルリノベーションする方向で再度検討である。
その方向で妻が見つけてきたのが以下の物件である。

https://www.e-uchina.net/bukken/house/h-7543-7240528-0662/detail.html

先ほどの物件は築10年ちょっとだったが
コチラの物件は30年選手である。年季の違いが見て取れる。
ここまで行くと値段もだいぶ見映えが変わる、ある程度現実的には思える、
まだ高い
なんか違和感があるのだがまだ高くないか???
流石にここまで築古だとリノベーションをするにしても結構かかる。
骨組みからの作り替えを考えるとすれば2000万以上は出ると考えるべきである。となると総額結局7000万くらいになってしまう。

さて、この間に色々勉強もしていたのだが
家というのはどうやら単に雨風を凌ぐだけのものではないようである。
(当たり前なんだけど)
というのもこれまで私は家というのはいい立地にあって使いやすい間取りでデザインが良くてというのが大事で他の要素はオマケというか、他には考慮すべき点はないと思っていた、がどーもそんなシンプルなものではないようだ。

というのも単に家を建てるにしても建て方によって
耐震性や断熱性に大きな違いが出るらしい。
従って当然その視点も意識する必要がある。

私の実家は北海道にあるのだが、冬場など洗面台は氷河期が如しであった。
が、暖房を焚いてないんだからそりゃそうだろうと思っていたが
建築の観点からすると、ウチの実家は極めて断熱性に乏しい作りだったと言える
どうやら作り方一つで夏でもエアコン一つで家中が涼しく
そして冬でも家全体が暖かいという家づくりができるようだ。
こういった環境性を意識した工法をWB工法といったり
そういったデザインの事をパッシブデザインというらしい。
今ならそういう環境に配慮した住宅は200万ほどの建設補助金が出る上に
ランニングコストも安く耐久性が高く、快適に過ごしやすい家の様だ。
一生に一度の買い物と考えるならこういったカタチを当然目指していきたい。
ここら辺はこのyoutubeのチャンネルを主に参考にした。

さて、そうなると元々古い工法で建てられたものを
環境性を高める形も意識してリノベーションするというのは
かなり割高になりそうな印象である。コレならもう新築建てた方が早くない??
という話になる。
そもそもできるだけ値段を安くというつもりで中古物件を探していたのだが
結局コレでは意味がない。
更に方向性変更である。

さて、次に私が考えた作戦は負動産探し作戦である。
環境性の高い高性能な住宅、となると新築は確定であとはじゃあ土地探しという話になる。つまりここでのカギはいかに安く土地を手に入れるか、である。

さて、負動産という言葉があるように全国各地には
もう価値がなく打ち捨てられた物件が多数ある、らしい。
まあそれもその筈で既に日本は超高齢化社会で、ただでさえ人口減の中その傾向がどんどん進んでいるのだからコレで家が余らない筈はない。
となれば当然管理者不在や手入れがされていない土地や物件が現れる。
そういった物件はタダ同然か場合によっては先方が費用負担すらして手放すというケースもあるという。
それならばそういった土地を手に入れて
家を建てるのが一番ローコストではないか??
古い家の解体費用の相場は高くても500万くらいのようである。
土地が500万で手に入ればあとは家に3000万かけたとしても
充分予算内である。コレなら現実的に思える。

さて、じゃあ実際どうやって負動産を探すか、である
ネットにはそういった負動産専用の取引サイトがある。
フィールドマッチングみんなの0円物件などである。

早速こういったサイトで沖縄の物件を探してみる
が、ない。ない。全くない。沖縄の物件が
うーーーーん、これはどういう事か
単純にサイト利用者が沖縄で少ないか、沖縄には負動産が少ないかのどっちかである、がそれにしても全くないって事があるか???

一応石垣島などの土地などはチラホラ見かけるのだが本島のものは殆どない。
コレは困った。沖縄は不動産バブルが起きていると数年前に聞いた事があるが
ホントにそういう事か。
北中城の物件の高さにも引いてしまったが、2軒目の物件も
環境的には結構難ありで家もかなりの築古でコレで4500万もするのか???
と思ってしまったがどうやらコレが今の沖縄の市況のようである。

とはいえ沖縄県の人口は2021年をピークに減少傾向にある。
元々全国有数の人口増加傾向の県ではあったが、今後はやはり
全国の例に漏れず少子高齢化の傾向は続くだろう。
であればあと10年もすればかなりの中古物件が市場に出てくることは
想像に難くない。その頃には需給のバランスで今よりも物件価格が安くなる事は予想される。じゃあ10年待つか??
まあそれもいいだろうが、家と共に過ごす10年間という期間はプライスレスである。今の段階で手に入る最高を目指していきたい。

いずれにせよ負動産は確実にあるはずで、街を走っていてもチラホラ
廃墟化した放棄物件は眼にする。
であればそれは単に市場に出ていないだけで所有者と交渉次第で安く手に入れる事も可能なハズである。
じゃあそういう負動産をどうやって探していくか
足で稼ぐのみである。
直接現地にいって廃墟を探し、登記簿などから所有者を割り出し
安く譲ってもらえるように交渉する
それこそが次のステップである。
今日はそこまで書こうと思ったが結構長くなってきたので次回に続く。
なんか既にフツーの家探しじゃなくなりつつある気がするが、まあ一応ダレでもできる方法で、をコンセプトに続けていきたい。
次回は実際の廃棄土地探し編である。


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