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3月9日 78日目

5時過ぎまで起きていた。

課題ができるのか不安で眠れずに、現実逃避をしていた。配信を聞いたり、漫画を読んだり、今度はC社のある土地の物件を検索したりして、朝までスマホをいじっていた。ほとほと、自分は時間の使い方が下手である。

5時半ごろ入眠して、12時ごろ目を覚ました。ただでさえ時間がないのに、何をやっているのだろう。


そんな気持ちのままスマホを見ると、A社から不採用のメールが届いていた。

メールは代表の方が送ってくださっていて、不採用に至った理由が丁寧に綴られていた。独学でよく学んでいて信頼できる方だと思ったという旨が書かれていたことや、決して貴殿を否定しているわけではないという文からは優しさも感じた。
納得できる状態になってまた一緒に働きたいと思ってもらえたのなら、是非もう一度応募してもらえたら嬉しいということも書かれており、メールの最後は“引き続き何卒よろしくお願い申し上げます”という言葉で締められていた。

メールを読んで、やっぱりこの会社に応募して良かったなという思いと、やっぱりこの会社に入りたかったなという思いが同時に押し寄せた。自分の準備不足を呪い、不甲斐なさや情けなさや悔しさが駆け巡った。


すぐに返信をしたかったけれど、もう少し気持ちが落ち着いてからにしようと思い、昼食をとることを選んだ。インスタントの味噌ラーメンを茹で、コーンをたっぷりとトッピングした。

昼食後に返信のメールを綴った。A社の素敵だと思った部分や、本当はもっと前から応募したいと思っていたこと、しかしその頃はあまりにも実力不足だったためそこから新しい勉強を始めたこと、以前の自分ではきっと一次面接も通らなかったということ。

A社の担当者の方は、貴重な時間を使ってコードレビューや書籍の紹介をしてくださり、社長は丁寧に真摯に事実を伝えてくださった。そして、A社で働きたいという思いが、私をここまで連れてきてくれた。それはとてもありがたいことだと思った。

就職活動は、しばしば恋愛に喩えられる。敬意と感謝をしたためたメールは、さながら最後のラブレターのようだった。

14時半を過ぎてからやっと返信を送り、課題に取りかかった。

17時半ごろから夕食を作り、食べ終えて戻るとD社からお見送りの連絡が来ていた。こんな日に限って悲しい知らせが続く。今日は体調も芳しくないというのに。

明日の提出に間に合わせるため、この日は寝ずに作業した。

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