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まちづくり自主学校(第二期)第二回 立案WS「情報を集める」

11月15日(火)、第二回目 立案ワークショップ「情報を集める」(@市役所3F)を開催しました。

参加者のみなさんには、取り組む課題を一つに絞ってくることと、それに対する解決策と、行政に望むことなどを整理して書いてくるという宿題を出していました。一回目を終えて振り返ってみるなかで、最初に出した問題ではなく、より取り組みやすい身近な問題に変更された方もいらっしゃいます。

まずは各参加者からまとめてきた内容について説明をしてもらい、それについてもえさんがコメントをします。今回は、この後に自分の問題に関係していると思われる課に実際に伺って情報を集めるので、どういった視点からヒアリングをすればよいのか、行政視点への変換作業ということも重要になってきます。

もえさんからのアドバイスとして出てきたヒアリングのポイントはこんなところ。
 
・行政は問題を感じている人の存在や、問題に気づいているのか? 
・行政の視点でこのような問題にフォーカスしたことはあるのか?
・フォーカスしたことがあるとすれば、どんな検討や取り組みがあって、今にいたるか?
・今ある基準や現状は、どういう経緯でそうなっているのか? 
・根拠となる法律があるのか? 
・それは誰に照準があてられたものなのか?
・まちとして、市民にどこまでをスタンダードとして提供しようとしているのか?
・すでに何か取り組みがあるとしたら、それは自分が求めているものと合致しているか?
・合致していないとしたら、その理由はどうしてなのか?

こうした情報を集めることで、自分が仮定した問題の原因や、解決策だと思うことが、自分だけの思い込みになっていないか、客観的にみてどうなのかを知る第一歩となります。そして、そうした情報を知った上で、自分事から出発した問題を公共視点に置き換え、提示するというのが、次なるステップとなってきます。

参加者の方たちは、もえさんからのアドバイスを受け、次に「依頼シート」を作成します。
依頼シートの役割は、窓口にいっても担当の人がいなかった場合、伝言による伝え違いを防ぐことと、事前に考えをまとめて整理しておくことで、考えている問題の要点や、それを問題だと思っている背景を相手にもわかりやすく伝えることなどがあります。
当初は、この依頼シートをお渡しし、文書にて返答をもらう形式がよいかと思っていたのですが、役所で文書をもらうとなると、たくさんの決裁を経た上での正式書類となってしまうため、まずは依頼シートを参照しながら、口頭で話を伺った方がよさそうだという話になりました。

さあ、依頼シートを書き上げた人から担当課に伺います。
その前に、もえさんから話をうかがうときの心構えのアドバイス。

・相手に情報をもらうのに、自分は匿名というわけにはいかないから自分も名乗る。
・実体験した自分だからわかる問題の前提は、相手に問題点を共有してもらうためにも、遠慮せずに丁寧に伝えていい。
・相手は敵ではない。あくまでも自分が解決したい問題にあたるための情報をもらいに行くので、お時間を頂戴してありがとうございますという気持ちをもつこと。
・誰でも要求ばかりされることは怖いこと。相手に解決策を求めるというよりは、なぜこれを解決したいのかという想いを相手にギフトしてくるつもりで、解決するとどういうまちになるかという目的を伝え、そのための材料をくださいという態度でのぞむ。

そして、市役所の機構図をもとに、自分の考える問題がどの課の担当になるのか当たりをつけます。それぞれに挙がってきたのは、こんな課でした。
 
市民部・地域協働課
都市整備部・土木管理課
教育部・文化スポーツ課
教育部・学校教育課
健康福祉部・高齢者支援課
 
それぞれにスタッフも一人づつ同行して、お話を伺います。
ドキドキして名乗るのを忘れてしまったり、自分の想いを語っているうちに話を聞く時間が足りなくなったり、話を聴いているうちになるほどなと思って質問すべきポイントがわからなくなってしまったり、ということもあったようですが、みなさんそれぞれに必要だと思われる情報を教えてもらうことができたようです。

戻ってきたみなさんに、もえさんから「橋がかかった感じはありましたか?」「同じことを考えている仲間だと思えましたか?」という問いかけがありました。相手も同じ問題について考えてくれる仲間だと思えることが大事なんですね。

みなさんからはこんな感想が挙がりました。

・思ったより優しくて緊張がほぐれた。
・「あったらいいな」の提案をしようとしている場所が、説明を聞く限りはすでにあるように思った。でも、場所はあっても、望んでいるような形にはなっていないかも?
・市としても取り組んでいるけれども、マイナス面とプラス面があって、やりすぎてもいけないというジレンマがあることがわかった。
・市も動いててありがたいなと思った。

なかには、管轄が市ではなくて県だと言われて終わってしまったという話もあって、もえさんからは「市の管轄ではなくても、市民が問題だと思っていることを知り、市の問題として受け留めて、市から県に相談したり要望する事柄として取り組もうという視点もある」という話が出てきて、なるほど~という声もあがりました。

やることも考えることも盛沢山で、あっという間に2時間が経過しましたが、参加者のみなさんそれぞれに、新しい視点や課題を受け取ったようです。慣れない作業に取り組まれた参加者のみなさまお疲れさまでした!

次回は今回得た情報をもとに、必要な情報をさらに絞り込み、あったらいいなをより具体化しながら、提案書を作成します。

ご対応いただいた関係部署のみなさまありがとうございました。


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