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無意識に思い込んでいる「普通」について考えてみる

こんにちは!西川コミュニケーションズ(NICO)SDGs広報チーム“つつつ”のきたサンです。

私たちは日々の生活や職場で、無意識に「普通」と思い込んでいることが多くあります。しかし、その「普通」だと思っていることが、必ずしも他人にとっても「普通」であるとは限りません。

今回の記事では職場の働きやすさとも関わりのある、”無意識に思い込んでいる「普通」”について考えてみたいと思います。



女の子はピンク、男の子はブルー?

私には5歳の子ども(女の子)がいます。
私自身、SDGsに関連する仕事をしていることもあって、
普段からできるだけ「女の子らしさ」「男の子らしさ」を
子どもに押し付けないように心がけています。

しかし、先日子どもから「女の子だからピンク」「男の子だからブルー」
といった言葉が出てきて驚きました。
よくよく聞いてみると「保育園で言われた」とのこと。

過去にも、子どもが赤ちゃんの頃にブルーの肌着を着せていたところ、
自分の母親から
「ブルーってなんだか男の子みたい。
女の子らしくピンクがいいじゃないの?」
と言われたことがありました。

なぜそう思ったのか、母親に聞いたところ
「普通、女の子はピンク、男の子はブルーでしょ」
という何の疑いもないという返答が。

保育園での例も、私の親の例も、そこには
「普通だったら女の子はピンク、男の子はブルー」
という意識があることが分かります。

それは相手に「普通だったら」を押し付けたい、というより、
「何の疑いもなくそう思っている」という無意識な思い込みであると言えそうです。



「なるはや」は何分?

もうひとつ、皆さんにも身近な仕事上での事例を見てみましょう。

ある時、”つつつ”のメンバーと「なるはや(=なるべく早く)」
というキーワードについて話をしたことがあるのですが、

”なるはや”の感覚を
「15分」
と答える人もいれば
「なるべくであればそんなに急いでいるわけではないと思うので2時間」
という人もいて認識に大きな差が出ました。

そこには”なるはや”の言葉に対して意識の違いがあるということが分かります。

では「”なるはや”の意識に差があるかもしれない」という認識がないまま
コミュニケーションをしていたらどうなったでしょうか?

「なるはやでお願い」と仕事を依頼した場合、

依頼した人の「なるはや」=15分  依頼された人の「なるはや」=2時間 

という感覚だったら、
依頼した人は「なるはや(自分は15分くらいの感覚)でお願い、と依頼したつもりが、1時間たっても仕事をやってもらえない。仕事をちゃんとやってくれない」と思うかもしれません。
(この例はそもそも具体的な時間の指定をしていない依頼の仕方がマズいですね)

日常生活で出てくる何気ない会話にもあなたは無意識に
「普通はこうだろう」と無意識に思い込んでいることはありませんか?

私たちの「普通」は経験や価値観や生活習慣によって作られていて、
自分が「普通」と考えることは、必ずしも他人にとっても「普通」である
とは限らないのです。


「無意識な思い込み」は誰にでもある

「普通はこうだろう」という「無意識な思い込み」は誰にでもあり、
それ自体を「悪!!」であると非難したいわけではありません。

日常生活を送る上で全てのことに「こうかもしれない」
「ああかもしれない」と様々なパターンを考えていたら
疲れてしまいますよね。

「無意識な思い込み」は誰にでもあることであり、
完全に無くすことはできません。

しかし、同時に「無意識な思い込みは時として相手に対する思いやりを欠いてしまったり、偏見を生むことがある」と知っておく必要があります。

例えば、仕事上のシーンであればこんなこと

・雑用や飲み会の幹事は若手の仕事と決まっている
(若手がやるべきだという思い込み)
・定時で帰る社員はやる気がないと思う
(長時間働くことがよい事という思い込み)

こういった「無意識な思い込み」を自覚しないままでいると、
無意識のうちに誰かにストレスを与えてしまったり、
ハラスメント行為に繋がったりする恐れもあります。

「こうでなければならない」という価値観を相手に押し付けることは、
その環境から多様性※を無くしてしまうことにもなりかねません。
また、その延長として「偏見」にも繋がるとも考えられます。

※多様性(diversity)とは、異なる要素や特性が共存する状態を指し、異なる要素には人種、性別、文化、思想などが含まれます。近年ではグローバル化やSNSの普及により、多様な視点や経験が求められるようになりました。


「アンコンシャス・バイアス」


みなさんは「アンコンシャス・バイアス」という言葉をご存知でしょうか?

「アンコンシャス・バイアス」とは、これまでこの記事で考えてきた
「無意識な思い込み・それによる偏見」のことを指しています。
ここの「アンコンシャス・バイアス」は様々な場面において
多様性を実現するための壁の一つになるため、
企業の職場環境づくりにおいては近年課題として挙げられています。

実際に「アンコンシャス・バイアス」の理解と対応のため、
社員研修を取り入れている企業もあります。


NICOの「アンコンシャス・バイアス」に対する考え方とは

NICOでは「アンコンシャス・バイアス」のための具体的な取り組みについてはこれからですが、「働きやすい環境づくりへの取り組み」として下記の方針を公開しています。

当社は長きにわたり、コミュニケーションに関わる事業を続けてまいりました。“コミュニケーション”には相手を思いやる気持ち、相手に対する配慮が不可欠です。性別、年齢、国籍、人種、民族、信条、宗教、性的指向、性自認、障害、配偶者や子の有無などにかかわらず、従業員の個性・多様な価値観を認め、活躍の場を用意することは、適切なコミュニケーション提供につながると考えております。

上記にもあるように、NICOは多様な価値観を認めることが
本業である「コミュニケーション」をよりよいものに繋がると考えて、
働きやすい職場づくりにおいて重要な位置づけとしています。

「アンコンシャス・バイアス」についても
情報の発信を計画していますので、ぜひその際はご覧ください。

違いを知ってお互いの理解を深めよう

ここまでの記事でも見てきてお分かりいただけるように
自分が「普通」と考えていることが、
必ずしも他人にとっても「普通」であるとは限りません。

異なる背景や価値観を持つ人々と接することで、
自分自身の「普通」を見直し、広い視野を持つことができるようになります。
これは個々の違いを尊重し、多様性を受け入れることに繋がります。

多様性を尊重する社会を築くために、
私たち一人ひとりができることを考え、実践していけるといいですね。

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