2019年8月22日 SUTO HIROKA(インターンシップ生@2019年夏季) 馬から降りて花と会う ベトナムには「馬に乗って花を診る」という諺があるようだ。本当に花を知るには、実際に馬上から降りて花の視点からものを見なければ分からないことを説く。私がベトナムで学んだことの最も大きな物のうちの一つは、まさにこれである。はじめ、モクチャウの研修地に向かっている時、バイクや車の中から、田園風景や道を歩く牛、鶏の群れを、ただ心地よく見ていた。どこか、歴史の教科書で見た懐かし
うちの勤勉な農場メンバーを紹介しよう。 とら猫のカフェとチャー。名前の由来はベトナム語のコーヒーとお茶ということばから。主な仕事はネズミとり。(ネズミの方で近よって来なくなった) バンホー農場立ち上げ初期からのメンバーで、その頃は宿舎もまだ完成しておらず、大工といっしょに未完成の家に泊まり込んでいた。野戦キャンプのような状態で、ドアがないので風が入ってくる、台所がないので火をおこして料理をする。真冬だけれど熱いシャワーがないので、昼間に水浴びする。付近からおこぼれを預か
乳牛を飼ってるおっちゃんが農場に訪ねて来た。うちの隣の土地で乳牛を始めたいらしいが、そこの土地が一段低くなってるので、排水管を共同でつくれないかという相談したいとのこと。 まずは、ベトナムらしくお茶を飲んでお互いにあいさつをする。 どこに住んでるのか?奥さんと子供はいるのか?という定型文の会話が交わされる。どうも、うちの農場から3kmくらい先で乳牛を飼ってるらしい。 「その農場は不便な場所なの?」 「いや、旧国道6号線からも近くて、ここよりも便利だよ。」 おかしなこ
高田馬場駅を降りて、早稲田大学へ向かう。学生風の人の流れから、あっちの方角に大学があるのだろうと検討をつける。念のため、Google マップを開いて確認する。間違いない。この道を真っ直ぐいくと大学があるはずだ。散歩がてら、町を眺めながら歩いていく。 学生ローン、麻雀の店、福島へのボランティアスタッフの募集の看板、学生のために安い値段で大盛ができる飯屋。学生街にあるこの雰囲気はいい。また学生に戻りたい気持ちになる。 道なりに歩いていると古本屋を発見する。 「1冊2
最近、本屋さんがどんどん少なくなって寂しい。都会に行けばまだまだ大きい書店があるが、田舎の本屋さんは本当に少なくなってきた。淡路島の商店街の小さな本屋さんに入る。地元ではクジラの本屋と呼ばれている。 店の親父さんをちらっと横目に見て、成人誌の棚を見ていないふりをして通り過ぎ、文庫本、新刊コーナーへ行く、一応、ぐるっとお店を一周して(小さな店なので本の数十秒で一周できる)漫画、雑誌、学術書、文房具が並んでいる位置関係を把握する。漫画コーナーを通り過ぎ、他にも文庫本をおい
畑の草むしりをしていると柵の外からモン族のおばちゃんが声をかけてくれた。「何してるんだ?」「人を雇わないのか?」「給料はいくらか?」今までも、キン族の人やムオン族の人がいつ人を雇うのか聞いてきてくれたけれど、限界までアルバイトを雇わないで畑作業しようと思って断っていた。ベビーリーフの生産出荷が始まってから、収穫、仕分け出荷に忙しくなり、まだまだ農場の設備を整えたり、堆肥つくりのための農業資材集めもしなければならないのになかなかそっちまで、手が回らなくなってきたところだった。
ハノイ農業大学出身のDUONG君が農場生産に加わってくれた。少しづつ生産面を彼に任せていっていたのも束の間、急に実家に帰るという。お母さんが心配して毎晩、電話してくるのでなんとなく感じていた。DUONG君は大丈夫、心配ないと言い張っていたのだけれど、ついに抗しきれないようになって、一度説得のために実家に帰ることとなった。 翌日、DUONG君から電話があった。お父さんとお母さんを安心させるために実家に来てほしいと。ベトナムでは家族主義、特にお母さんの意見を聞かないといけな
3月、ラオスからのフェーン現象により乾いた熱い風がベトナム北部に届く。井戸水と農業用貯水池のおかげで、僕たちの畑では作物に潅水することができるが、近所の人々は雨が降るのを今か今かと待ちわびている。 この地域では換金作物としてとうもろこしを雨に合わせて植える。棚田は、とうもろこし畑に一変してしまった。山の斜面も森を燃やして畑にし、とうもろこしが植えられる。木のないはげ山は強い雨が降ると土が流れて少しづつ岩肌がむき出しになる。 せめて山の上の方の木だけを残しておけば、太
青山大学から来たインターン生がつくってくれました。
ちょきっ、ちょきっ、ちょきっ、空芯菜を収穫しています。