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同性パートナーの犯罪遺族給付金の請求棄却について

先日の、同性パートナーの犯罪遺族給付金の請求棄却のニュースが毎日頭をよぎります。
20年以上同居し、生計も同じだったのに、同性ということで、まるでその関係が否定されたかのように感じ、他人事だけどショックを受けました。

性的マイノリティは10%くらいの人が当て余るそうで、イギリスではそれ以上周囲にいたと感じたし、長く務めたビバリーヒルズのヘアサロンでは7割がそうでした。
かく言う私も、初めて好きになったのは女性だったし、初めてお付き合いした人は私よりも可愛くレディース料金にされて訂正する男性でした。
あまり性別にこだわったことはなく、周囲にも自然に性的マイノリティがいました。

今務めているところでは、モットーが「多様性、包含、尊重」と立派に聞こえるが、実際に社内規定の中では、異性・同性に関係ない事実婚、パートナーの子供なと、細かくありとあらゆる形の「家族」が保証の内に入っているし、難民も含む多国籍な人種の雇用を積極的に行っています。

好きに生きた結果、周りに多様な人が多く、不自由ない生活が出来ていた、というのに気が付かされます。
そんな環境で過ごすというのは本当に楽で、「社会通念」とか「世間」など謎の勢力にふりまわされないで本質を見ていられると思います。

先日どこかで読んだ、元バイセクシャルの彼女が男性と結婚して、
「こんなにも同性と結婚することが楽なのか」
とショックを受けていた、という話を拝見し、そのセリフにも胸を痛めました。

イギリスで唯一仲良くなった日本人の男の子がいましたが、その子は生まれて初めてゲイであることを私に告白してくれました。
それまでひたすら誰にも言えずに悩んでいたと言われ、その時は私もまだ若く、「大変だったんだな」程度にしか理解がなく、40過ぎても独身で、転職のたびに「出産」「結婚」「彼氏」の事を確認される日本や、世界各地でみられる異性との結婚・出産という空気が渦巻いていることに気が付いていませんでした。
素敵なパートナーが見つかっているといいな、快適な国や環境が見つかっているといいな、と心から思います。

確かに「結婚」していると法的にわかり易いかと思います。
ただ日本の結婚も離婚も同意があると凄い簡単だと思います。
身分が証明できたら後は記入とハンコ押すだけで結婚終了です。一応第三者の「承認」欄はありますが、20才超えてれば誰でもいいですし。

その紙と届けを出すことが出来ないカップルでも、異性であればこの裁判官も事実婚が支給対象になっていたため「社会通念」だのと言わなかったわけで、同性であることで、愛する長年連れ添った人を殺害されてしまった悲しみは同じなのに、「社会通念」上、20年の「事実婚」すら認められない・・・そんなのってある?

性的マイノリティの人口10%の中で、この事実婚が認められない比率はわからないけれど、かなりの人数がいるはずです。
こんな時、無力を感じます。
私はたまたま好きになった女性達と上手くいくことがなかったし(男性達ともほぼ上手くいっていない上に養ってたけど)、そんな曖昧な事でわけられてしまうのか、というモヤモヤというか虚無感というか無力を感じます。

愛は利得で選べません(選んでる人もいるけどそれは愛か別問題?)
給付金というプラスのものだから、判断がある程度必要なのでしょうけど、とても辛い判決です。

そんな中、歴史的なニュースがアメリカから届きました。

性的マイノリティの職場での差別は公民憲法違反と最高裁が認めたという内容です。

声を上げないと伝わらない。声を上げると伝わる事もある。

全ての人が、住みやすい世の中になりますように。

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