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【国葬について考える】

最近は「国葬」のニュースをよく聞くが、国葬と言って思い出すのは、ジオン公国で行われたガルマ・ザビ大佐の国葬である。静かに弔いたいという公王の願いを却下するかたちで、長兄であるギレン・ザビ総帥は国葬を断行したのである。

これには明確な意図があった。非業の死を遂げた者を英雄扱いし、国威発揚につなげようとしたのだ。

一年戦争も中盤にさしかかり、消耗戦の様相を呈した時期だっただけに、総帥としても意地を見せたかったのだろうが、ジオン軍の連戦連敗を考えると、ここらで終戦協定を結んでおいたほうが無駄な犠牲を払わずに済んだであろう。

死者に敬意をはらうのと、国をあげての葬儀ではその意味を異にする。どうしてもナショナリズムが色濃くなってしまうのだ。

国葬について、冷静に議論してもらいたい。決定とするなら、ギレン・ザビ総帥とやっている事は同じである。

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