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あなたのサイドプロジェクトを始めよう

Paul Grahamという方をご存知だろうか?
アメリカの伝説的な起業家育成機関「Y Combinator」の創設者だ。
彼がスタンフォード大学生に「スタートアップを始める前に」というテーマで語った動画がある。

この動画を見ていくつか面白い発見があった。大切な話がたくさんあったが、ここでたった2つに絞ってシェアしたいと思う。

1. スタートアップは”反”直感的

わたしたちは生活していく中で、また働く中でいろんな経験をして、物事がどんな風に変わっていくか、をある程度想像することができる。
そこで養った直感は役に立つが、スタートアップを始める場合、それが邪魔になるという。

良いスタートアップをつくる人は、スタートアップの専門家ではない。ユーザーの専門家である。

Paul Graham

これはつまり、スタートアップのことに詳しくなるより、困っている人(それは自分自身かも知れないし、友人かも知れない)について詳しく理解することがよっぽど意味があるということ。

いままで割とスタートアップの本や情報を得ようとしていたけど、それは効率の良いやり方ではなかったのかも知れないと思った。

良いスタートアップを作るための裏ワザはない。みんなが欲しがるものを作ることが一番良い方法。

Paul Graham

学校の試験や会社の上司に気に入られるためには、裏ワザはもしかするとあるかもしれない。でもそれはスタートアップが生まれるときには効果がないばかりか、危険でもある。
もし仮にそれらしいアイデアとプレゼンで資金調達がうまく行って、オフィスを借りて友人を雇い、華々しくSNSに写真をアップすることはできる。
ただ、もしたった一つのこと「ユーザーが欲しいものを作る」ことが出来なければ、そのスタートアップで過ごす時間は無駄になるだろう。

裏ワザを探すことは、結局自分のためにならない、という言葉が印象的だった。
数々のスタートアップの成功と失敗を見てきたPaulの言葉だと考えると、重みがある。

大学生でスタートアップを始めてはいけない。

Paul Graham

今ではどの大学もスタートアップの支援をしている。だけど、スタートアップを始めてしまうと、それだけで人生の全ての時間を使うことになる。

スタートアップで成功することは「よりよい人生を生きる」という大きなテーマの一部分でしかない。大学生の時はそういった大きなテーマで自分の興味関心にそって、その時しか出来ないことをして見る方が良い。

これは非常に興味深かった。
何事も”早いほうが良い”と思っていた(大学生で起業をした人たちのサクセスストーリーを読みすぎたのかも知れない)ので、必ずしもそうではない、ということが分かって良かった。

Paulは「スタートアップを作ることは、子どもを持つことと似ている」と言う。
そういった意味では、その覚悟を持てたタイミングで始めるのが一番よいのだと感じた。

2. スタートアップを始めようとしてはいけない

多くの場合、スタートアップを始めようとして考えたアイデアは大成しない。では大成するアイデアはどんな風に生まれるかというと、みんな”サイドプロジェクト”から生まれた。
「スタートアップを始めよう!」と意気込むと、どうしてもアイデアのどこかに無理が生じてしまうらしい。
むしろ、自分の興味関心に沿ったことを深めていく過程で、そのアイデアに”気づく”ことになる、というのが良い順番とのこと。

自分も今までスタートアップについて強い興味があり、「どうすれば良い起業アイデアを思いつくか」ということに執着していた気がする。
そうではなく、ポールいわく「一歩引いて考える」こと、つまり自分の知的好奇心の声を聞いて素直に調べたり・行きたい場所に行ったり・作りたいものを作ってみたり、そういったことが一番の近道なんだな、と思う。

あなたがやってみたいこと、作ってみたいものに取り組んでみよう!


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