私の耳代わりになってくれたワイヤレスチャイム
耳が悪い私は、玄関チャイムが聴こえにくくなっていて困っていた。
セールスの訪問なら聴こえないくらいで助かるのだけれど、配達員さんが来ているのに聴こえなくて不在票が入っていた時には、とてつもない罪悪感に襲われた。
配達員さんに迷惑をかけるのがいたたまれなくて、どうしたら良いか調べた。
そこで目にしたのが、ベビーチャイムというもの。
ベビーチャイムは赤ちゃんがいるママさんが別室で家事などをしている時に、赤ちゃんの泣き声を拾ってお知らせしてくれるものだけれど、これが玄関チャイムの音も拾ってお知らせしてくれるというのだ。
これだ!
そうして私は、ワイヤレスチャイムを購入した。
設置はとても簡単だった。
もちろん工事など要らない。
機械音痴な私でもすぐに取り付けられた。
玄関チャイムが鳴ると、ワイヤレスチャイムが音と光とバイブでお知らせしてくれる。
設置して初めて配達員さんが来た。
「♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪~」
鳴った!
やった!
出れた!
宅急便の荷物を受け取る事がこんなに嬉しいなんて。
もうこれで大丈夫だ。
私の耳代わりになってくれたワイヤレスチャイムは物ではあるけれど、それを作ろうと考えて商品として形にしてくれた人達がいる。
その人達のお陰で今、私は自分の力で荷物を受け取る事が出来ている。
私のように耳が悪い人のためにと考えてくれた人もきっといると思う。
その思いを私は、日々の大事な支えとして有り難く受け取らせて頂いている。
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