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当たり前はキセキの上に成立している

前回の続き

エシレのアイスクリーム をイチかバチか、ひと口差し出してみたら、パクっと食べたとらんくん。どぉおおああ(中高生再び)

私「30分で解散と思ってたから、お土産とか全部持ってきちゃったんだけど渡していいかな」
とらんくん「あっ、そうなの?ありがとう〜、開けてもいい?」

和食派で甘いものもそんなに積極的に食べないとリサーチ済みだったので、ご飯のお供になるものを差し上げた。

これは彼にはクリティカルヒットになるお土産になったらしい。後日談だけど通販がないので、以降、3回ほどあげた(笑)

30分解散可能性説については「そんな事考えてたんだ、てっきりつまんないのかと思ってた。。もう、30分どころか2時間くらい一緒にいるね」とのコメント。ゴメン、いえ、木綿。

あと、とらんくんの目標や夢があったら、叶いますようにと、叶糸というお守りをあげた。そこで初めてとらんくんは「この子、俺に会うために東京来たんだ」と理解したそうで(笑)そりゃそうだ。

大どんでん返し、開始

私は、「ありがとうだけは、どうしても直接伝えたくて」と言って、またどえらい事を口走った。(憑依?)

「でも、でも、私はとらんくんが大好きだよ」

えーーーーーー!!!!!!
って、思った。多分ふたりとも思った(笑)
そんでもってボロボロっと涙がこぼれた。

とらんくんは、
「なんで?俺、そんなすごい奴じゃないよ?」とたいへん戸惑っている様子だった。

うまく説明できないので

色んな制約がある中、今回私達は会うことができた。「会いたい人に会える当たり前」をこれまで享受していたことが、どんなに貴重で有り難く、素晴らしいものなのか、そういう気付きを、もらえた旅になった。

と、いうのを口に出して伝えたいけど、出来そうにない時のために持参した手紙を差し上げた。

「会ってくれてありがとう、カミングアウトを受け止めてくれてとても感謝してるよ、よかったらこれからも仲良くして欲しいから、福岡にも遊びにきてね」みたいな内容だった。(一応控えめにしておいた)

手紙を読んでもらっている間、何だかもう涙が出て、横を向いて出来るだけ見えないようにハンカチで拭った。

しばらくして「お手紙読んだよ」

とらんくんが言った。「にこちゃんは実直な人なんだね」とも、言ってくれた。

それはずるいです

「こっちおいで」と、とらんくん。
二人の間にあった荷物をどかして、真どなりに座り直した。
近い近い近いあーーーーーーー(心の叫び)

「イヤじゃなかったんだ」と私も初めて分かった。テリトリーに少しだけ入れてくれた気がした。そんでもって、頭をポンポンとして肩を抱き寄せてくれた。

なん、なん…だと!
確か、確かだけど、逃げ恥新婚旅行と称した社員旅行の回がよぎった。

にこ、おぬし30歳超えとるんだ、頑張れ。
と自らを奮い立て、「あの、手にさわってもいい?」と、尋ねてみたら、手をつないでくれた。まさかの。平将門(関係ないがゴロがいい)

しばらく手を離せなかった。とらんくんが控えめに「えっと、お手洗いに(だったか、水を買いに)行ってきて良いかな?」と言われてハッ!となるまで。

弾む会話と健全な時間の「またね」

その後は桜田門を観たり何やら渋いおデートをして、(うっすら歴女なので嬉しい)表参道のオシャンなキャラメルのお店に行ったりして、夕方の早めの時間に解散することに。
何という平和、何という健全。好ましい。

もう一つあったデザート

私の宿泊しているホテルまでわざわざ送ってくれたとらんくん。ダンソンの国(言いたかないけど修羅の国とか言われてる福岡)には私の知る限り無い文化。

デート中なにか他にリクエストがないか聞いてくれたとらんくんに私はハグをお願いしておいた事をしっかりと記憶していたので、そして、了承ももらっていたので(ここ重要)
ホテルの側で立ち止まり、とらんくんをじっと見た。

とらんくん「えっ、どしたの?」
テレパシー届かず。
にこ「あの、ハグの約束を」
とらんくん「えっ、ココ?恥ずかしいな…」(とらんくん奥ゆかしいんです)

と言いつつも周りにひと気もないし、海外のハグ文化をあれこれ知っているであろう、と踏んだ私は必殺技をくり出した。
おねだりは承認された。

そっとハグをしてくれて、「大丈夫?さびしくない?」と確認されたので「うん、さびしい」と言ったこともない事を言ってみると、もう一度ハグをしてくれた。なんて優しいの。

元々、なか一日挟んでまた会う予定だったので、「また明後日ね、また迎えに来るね」(紳士)と言って、とらんくんは帰途についた。

私が部屋に戻ってベッドに思っきしダイブした事は、いうまでもない。

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