Alone
砂漠で地雷を踏んでしまい、救助が来るまでの52時間を、ひたすら立ち往生して耐え続ける拷問的映画。
兵士が砂漠の真ん中で地雷を踏んだ事に気付き、一歩も動けなくなります。その後すぐに相棒が地雷の餌食になります。
無線で救助要請しますが、「ちょっと忙しくて52時間ぐらいかかるけど、待てる?」
みたいな酷すぎる返事が返ってきます。
無理無理。
しかし、耐えるしかありません。
ほぼほぼ脱水症状になる中で、謎のアラブ人が近づいてきて哲学を語り始めたり、獣が襲ってきたり、テロリストに襲撃されたりしながら、なんとか地雷から足を離さずに耐え凌ぎます。足を離したら爆死です。
大した根拠もなく言い切ってしまいますが、アラブのオッサンも、獣の襲撃も、テロリストからの攻撃も全て幻覚です。
オッサンは内なる声、襲撃は体力の消耗のメタファーです。
内なる声は、とにかく前へ進めと言います。まるで重戦車FW明大ラグビー部の故北島忠治監督のようですが、この地域の地雷の不具合率は7%だそうで、さすがに勝負は出来ません。
死に直面し、全てを失う状況になって、自分の過去の重要な出来事が脳裏をよぎります。過去の自分に対する後悔の念。ただし、この描き方が弱すぎて迫ってくるものがありません。
この状況で過去の自分を悔いたのならば、同時に未来の自分にも思いを馳せるものです。
もしもこの窮地を脱する事が出来たなら、どんな人生を送りたいかをイメージし、そのチャンスを得るために、なんとしても生き延びたいと思ったはずです。
それでも如何ともし難い限界がやってきます。
無線連絡
「52時間で行けると思ったけど、もう17時間かかりそう」
生と死の狭間に囚われた状態での、彼の思考の動きこそがこの映画の全てと言っても過言ではないはずですが、いかにも薄味です。
ラストも笑っちゃいます。(ディスってる訳ではありません)
7
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