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#11サロン経営者、学校に通わず1ヶ月でネイル検定3級を取る


■このマガジンについて


ベトナムにネイルサロンをオープンしたのは、2016年8月。
フリーフォトグラファーとして日本で気ままにやってきた私が、ベトナムで1からお店を作って、スタッフを持つなんて考えた事がありませんでした。
でも、あるとき海外でチャレンジしたい病にかかってしまったのです。
それからは、新鮮で刺激の多い日々...。
全てが初めてでどれも大変な作業の連続。落ち込む事も多いけれど喜びの方が多いんです。
だって、毎日楽しいんだもの。


■1ヶ月勉強して、ネイリスト検定3級試験を受ける


私はネイルサロンを作るが、お客様に直接施術することはない。
けれど「最低限のネイルの知識はほしいな」と考えていた。

だから、JNECネイリスト技能検定の3級にチャレンジすることにした。

JNECネイリスト検定とは...
ネイリストとしての正しい技術と知識の向上を目的とした、実践に役立つ検定試験。ネイル技術に関する資格として最も歴史と実績がある試験で、ネイルの正しい知識と安全な技術の確立を目指す公益財団法人日本ネイリスト検定試験センターが行っている。

ネイリスト検定は、1級を最高とし、1級、2級、3級の段階に分かれている。

1級:トップレベルのネイリストとして必要とされる総合的な技術及び知識 

2級:サロンワークで通用するネイルケア、リペア、チップ&ラップ。
アートに関する技術及び知識。

3級:ネイリストベーシックのマスター。
ネイルケア、アートに関する基本的な技術及び知識。

3級を受けると決め、試験日を確認すると...。


[ [ [  学習期間が一ヶ月しか無い!] ] ] 

「これは、今すぐ始めなければ......」と私は検定に必要な情報が載っているこの本を買った。
(表紙カバーはあったはずなんだけど。どっか行ってしまったみたい)

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試験を行っている「日本ネイリスト協会」が出しているこの本、写真で解説してくれているのでとても解りやすい。
DVDで流れや手順も研究できるからとてもおすすめの一冊だ。

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実は、スクールに通う方がいいのかもしれないと、各所に問い合わせをして資料を取り寄せたりもした。

主なスクールは、ヒューマンアカデミーや、ネイルサロンがマンツーマンでスクールをやっている教室など。

短期講座は社会人にとって受けやすいカリキュラムが組まれている。とはいえ、一ヶ月では無理だ。
それに、平均の受講料は30万前後。お金もけっこうかかる。

「自分だけで勉強してみるか。これも一つの経験。」そう思い、スクールに通わず、独学することに決めた。


■節約しまくった私が揃えた検定道具


本にはネイル試験に必要な道具が写真で説明されていた。

100均やドラッグストアで揃えられる物もあるが、甘皮用ニッパーは刃の長さや角度がメーカーによって違いがあるし、爪やすり(ネイルファイル)の目の粗さも様々で...。

全くの初心者だった私にとって、どれを選んだらいいのかさっぱり分からずだった。

本だけではダメだと、ネットも活用しつつ情報を探し、勉強していった。


100円均一で集めた道具
トレイ・水入れボールやスプレー・収納容器
ドラッグストアで集めた道具
タオル・ペーパータオル・アルコール
楽天市場で集めた道具
甘皮処理用ニッパー(UTSUMI キューティクルニッパーIX.I.AE)
甘皮プッシャー(UTSUMI)・アセトン(OPI)・プレプライマー(モアクチュール)・液体ソープ(OPI)・ファイル(100/180)・ポリッシュ(OPI)・アクリル絵の具

一番高かったのは、甘皮処理用のニッパー(18,000円程)
その他の試験に必要な道具は、全部で30,000-40,000円で収まった。

費用の内訳
3級の検定費:6,600円
材料・書籍・勉強アプリ:40,000円
手のモデルをしてくれた友達へのお礼:20,000円
その他交通費や雑費:5,000円
合計71,600円

かかった費用はこれだけ。
そして、短期集中勉強(1ヶ月)で私はネイリスト検定3級を受けた。


■私が実践した3級の勉強方法


3級のテストは、実技と筆記の2種類。

テスト内容
・赤のポリッシュを均一美しく、甘皮ギリギリに塗ることができるか。
・花柄のネイルアートを爪にバランス良く描けるか。
・ネイルのケアについて必要な知識や名前を理解しているか。

3級は基本中の基本だと言われる。
でも...。それなりに難しかったぞ?


①キューティクルニッパーを使ってケアをする練習

甘皮をクリームや水でふやかして、爪になる前の薄い膜(ルースキューティクル)を押し上げ、ニッパーでカットする。

持ち方が決まっていて、扱うのが難しいキューティクルニッパー。

ネイリストが使うキューティクルニッパー、プロ用だけあって、めちゃくちゃ良く切れる。
最初は自分の手で練習するが、何度が切りすぎて血を出したことも...。

でも、多少は痛みを覚えないと、上手くならない。
(自転車も転けないと上手く乗れない的な?)

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ネイリスト3級の一番難しいのはこのキューティクルニッパーを使いこなして上手に甘皮処理ができるかどうかだと思う。

ネイリストさんって簡単にすすす〜と作業するけど、ニッパーの使いこなしは練習の賜物なのよ。


②真っ赤なポリッシュをはみ出さずに塗る練習

ポリッシュって、アセトンですぐに取れるんだけど、真っ赤な色が爪とキューティクルの間に付くと完全に取り除くのが難しい。

キューティクルから約1mm程度空けて塗るのがベストだけど、筆と筆に残すポリッシュの量に慣れないとうまく塗れない。


③ネイルチップにお花のネイルアートを描く練習

赤いポリッシュを塗った爪にアクリル絵の具で絵を描く。

長さが2cmもない爪に花の絵をバランス良く、数色使って練習するけどこれも最初は難しかった。

花の絵は、デザインを決めてそればっかり描いていたらだんだん上手くなってくるので、最初にデザインをきめると◎


④筆記試験の勉強

専門用語が多く出てくる筆記試験。
これはアプリでスキマ時間に勉強した。

私が使っていたアプリはもう無くなっているけれど、appストアで「ネイル検定3級」と検索するといくつか検定勉強用アプリが出てくるよ。


ネイリスト検定3級はこれらがキモの部分
①キューティクルニッパーを使ってケアをする練習
②真っ赤なポリッシュをはみ出さずに塗る練習
③ネイルチップにお花のネイルアートを描く練習
④筆記試験の勉強



■試験会場で完全に浮いてたけど、合格できた!


大阪の試験会場はインテックス大阪。
400名を超える受験者と手のモデルが会場に並ぶ机に座り実技をし、試験官は、各テーブルを周り、ケアの出来やカラー、アートの技量をチェックし点数を付けて周る。

試験の時間配分(午後の部の場合)
実技70分、筆記30分の時間配分(タイムオーバーは失格対象)
13:10 開場
13:45-13:55 出欠確認・事前審査(10分)
13:55-15:05 実技試験(70分)
15:05-15:45 実技審査(40分)
15:45-16:00 筆記試験準備(道具の片付け時間含む)(15分)
16:00-16:30 筆記試験(30分)
16:30 終了
実技試験流れ目安時間
手指消毒➡ポリッシュオフ(ここまで5分)
ファイル➡ブラシダウン(ここまで20分)
キューティクルクリーン(ここまで35分)
カラーリング(ここまで55分)
ネイルアート(ここまで65分)
見直し(ここまで70分)

試験会場は、10代後半から20代前半の女の子たちばかり。
30歳を過ぎた私は完全に浮いていたワ...。

何かの試験を受けるのは何年ぶりだろう。久々に緊張した。

実技は、時間ギリギリまでかかったけれど、筆記はアプリのおかげで
90%は正解しているはず...。



試験から約3週間後。無事に合格通知が届いた。

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ネイルサロンを作る上で、ネイルの基本くらいは知っておきたい。と思い試験に挑戦した「ネイリスト検定3級」

私のお店で働くベトナム人ネイリストに、日本のサービスやネイルについても話合ったり、共有していかないといけないことも多くなるだろう。

勉強する機会を作ってよかった。

日本のネイルサロンで働くネイリスト
「ネイリスト技能検定試験2級以上」を採用条件にしているネイルサロンが多いよう。知り合いのネイリストに聞くと、「1級を持っていないとなかなか条件の良いところで働けない」と聞きました。
ベトナムのネイルサロンで働くネイリスト
ベトナムでは技術を競うトーナメントはありますが、日本のような検定試験はありません。ネイリストは、スクール卒業生が多いですが、サロンで働きながら学ぶスタイルのネイリストもたくさんいます。
実際私の店では、「無償でいいので働かせてほしい。それでネイルを勉強させてください」とサロンに直接くる女の子もいたし、ネイル経験がないのに爪に絵を描く事がめちゃくちゃ上手い子もいた。
うちのサロンは、経験値と面接時の技術の両方を見て判断していました。



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