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「悔しさの矛先」 2年 小川雄平

こんにちは。

今回noteを担当させていただきます。
前橋育英高校出身、法学部政治経済学科2年小川雄平です。
このような機会をいただいたので現在までのサッカー人生を振り返り、「悔い」と「矛先」の2つのテーマを中心に感じたことを書きたいと思います。最後まで読んでいただけると幸いです。



「常に矛先を自分に向ける」


これは私の座右の銘だ。
矛先とは矛のきっさき、攻撃の方向、向かう目標という意味である。簡単に言えば、矢印と同じ意味。
今回は2つ目。つまり攻撃の方向を自分に向けるということである。
掃除や練習の準備・片付けにおいてもサッカーにおいても私生活においても意識をしている。矛先を自分ではなく環境や他人に向けることは簡単であり、そのような人は世の中に多くいる。その上で矛先を自分に向けることで成長できるのならば強みになると思った。

また、私の好きな曲に、

『その君の矛先を愛と呼ぼう』

という歌詞がある。この歌詞には「その矛先は愛と呼ばれるものであり、底知れぬほどの力を持つ。愛を持った上で目の前の困難と戦うことは誇らしく、生きていくためには必要不可欠。」というメッセージが込められている。
このメッセージを見て、生きていく中で愛と呼ばれる矛先を自分に向けることでさらに自分らしさを出せるのではないかと感じた。

前述した座右の銘について考え始めたのは高校に入学してから約2か月が経った頃。練習で上手くいかないことを周りのせいにし、スタッフに怒られたのがきっかけである。

「周りに言う前に自分に矢印を向けろ。」

スタッフとの会話の内容の詳細は覚えていないが、この言葉だけが記憶に鮮明に残っている。何も言い返せないほどその言葉に同意した。それからはどんな時でもこの言葉を大事にしてきた。

高校1年で膝の手術をして半年間サッカーができなくても、高校3年になるまでトップチームに関われなくても、プレミアリーグに出れない時でも。


2022年12月25日。
私は全国高校サッカー選手権大会のメンバー30人に登録されていた。この日のミーティングはバックアップメンバーとしてチームをサポートする5人の発表。ミーティングが始まり、次々と名前が呼ばれる中で自分の名前が呼ばれた。
頭が真っ白になった。
その後の監督の話は正直、右から左状態だった。
悔しかった。
この日が私のサッカー人生において一番悔しい日になった。


そして、大学の入寮初日。最初のミーティングで先輩から「ここに来たからにはプロになるという目標のために努力することよりも日本大学の目標達成に貢献するために努力してほしい」と言われた。
この言葉を頭に入れ、全体練習にのぞんだ。全体練習が終わり、強化期間が終わって、シーズンが始まった。立ち位置はIリーグ。最初の方はベンチに入り試合に絡んでいたが、少しずつベンチ外が増え、結局シーズンを通してIリーグ・新人戦は全国大会を含めてスタメンの試合は1試合、途中出場の試合は4試合だった。私はサッカー部に貢献できているのか。


悔しかった。加えて不甲斐なさもあった。
仲間は試合で活躍している。また、中学時代の仲間は高卒でプロに行き、小学校からの友人や高校時代の仲間は1年から関東リーグ1部で活躍していた。こんな身近に刺激を与えてくれる人がいるのに私は何をしているのか。自分が嫌になる時もあった。

でも意志を貫くことは変えなかった。自分に矛先を向けること。試合に出れない理由は何か、自分は何が劣っているのか。自分なりに考え、行動に移すようにした。


悔しさをどう活かすか。
常に高みを目指すサッカー選手において悔しいという感情が消えることはないと思う。上のステージで活躍する人ほど悔しいだけで終わらせず、どのように活かして次に繋げるかを考えて行動しているのではないか。
私は周りと比べて悔しいという感情を持つきっかけのレベルは低いかもしれないが、多くの経験をしてきた。その経験を自分に還元できるように努力する。


4月14日。
関東社会人リーグ2部第2節。
社会人リーグに登録された私はスタメンとして試合に出場し、90分間プレーすることができた。
昨年、試合の出場機会が少なかった私にとっては出場できたことが素直に嬉しかった。周りには褒めてくれる人もいたが、これだけで満足できるわけがないし、満足している暇はない。課題は山ほどあり、上には上がいるから。少しずつ上のステージにあがっていくために自分の意志を貫き通す。


私は1人のサッカー選手として1人の人間として日々成長できるように目の前の困難と戦い、そんな自分を愛せるようになりたい。



長く拙い文章になりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
今後も応援の程よろしくお願い致します。

小川 雄平(おがわ ゆうへい)

〈経歴〉
与野FC八幡→さいたまシティノースFC→クラブ与野→前橋育英高校

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