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【もっと知りたい!日アニ調査隊 Vol.1】キャンディー・ショータイム-コジコジのキャンディーができるまで-

コジコジのキャンディーを食べていた時の事。
キャンディーに描かれたキャラクターたちは1粒ごとに独特の表情があり、見ているだけで楽しい気分になります。
しかしどうやってこんなに細かく描いているのだろうか…。
これまで色々なお菓子を食べてきた私ですが、思い返せばおいしさばかりに気を取られてその製法は知らないことが多いことに気づきました。
そこで今回はキャンディー・ショータイムのキャンディーアーティザン (飴職人)の方からキャンディー作りについて教えてもらうべく、東京・原宿のキャンディー・ショータイム キャットストリート店に行ってきました。


キャンディーが出来上がるまでにはたくさんの工程があります。
ただ型に流し込むだけではコジコジにならないんですね…。
まずはざっくりとキャンディー作りの流れをご紹介します。

キャンディーの作り方

①    鍋でキャンディーの材料を溶かす
②    溶けたキャンディーをテーブルに広げて色を付ける
③    色ごとにカットしてパーツを作る
④    出来上がったパーツを組み立てる
⑤    細く伸ばしてカットする

以上の工程を経て、やっとキャンディーが出来上がります。
それぞれの工程を詳しく見ていきましょう!

色付け

キャンディー作りは鍋で材料を溶かすところから始まります。
温度は150度!!!

そうしてできたどろどろのキャンディーを、テーブルに広げて色を付けていきます。
一色ずつ作っていくのかと思いきや、一度に全色!
まるでパレットですね。

ところでこのテーブルに流し込んだのは色を付けるためだけではありません。
キャンディー・ショータイムのテーブルは3つのゾーンに分かれていて、それぞれに役割があります。
ここでは色を付けると同時にキャンディーを冷まして、加工ができる温度に調節。
それでもまだ100度くらいあるので色のついた水を垂らすとぶくぶくと泡立って蒸発します。

色を付け終わったら大きなはさみでそれぞれの色にカット。
そして色むらや堅い部分をなくすためにこねていきます。
この段階でもキャンディーはものすごく熱いんです。
布とゴムの手袋を二重にしてもやっぱり熱いので、やけどしないように気を付けながらこねていきます。

緑は白と混ぜておきます。
透明な緑は光に透かすときれいなのですが、組み立てて他の色と密集すると黒のように見えてしまうので、白を混ぜて緑であることがわかるように工夫しています!

空気を入れる

黄色と白のキャンディーは空気を入れる作業をします。
フックに引っ掛けて伸ばしてを繰り返すことでキャンディー内に気泡ができ、シルクのような光沢のある見た目に変化。
少し白っぽくなって食感がサクサクになるだけでなく、他の色とくっついて柄がにじむのを防ぎます。

白のキャンディーは約4㎏。
軽やかに見えますが、とても力のいる作業です。

パーツ作り

色付けが終わったら顔のパーツを作っていきます。
この作業は3人で分担して効率よく!
「そのパーツもう作ったよ?」ってこともあるので、声を掛け合ってチームワークを大切にしています。

パーツはきちんと形を保つために四角にすることが多いです。
このテーブルの温度は60度。
出来上がったパーツをそのまま置いておくと、熱して柔らかくなったキャンディーは歪んでしまいます。
そのためコジコジの口のように丸みを帯びた部分は支えを作ることで歪みを防ぎます。

複数必要なパーツは、大きいものを1つ作って、伸ばして切り分けます。
そうすることでより効率的に作業できます。

組み立て

パーツが出来上がったら組み立ててコジコジの顔を作ります。
ここで大切なのはバランス!
パーツの位置や大きさが少し違うだけで、全然違うキャラクターに…。
何回作っていても設計図を確認しながら正確に組み立てます。

顔が出来上がったら、外側のキャンディーを巻いて組み立ては終わりです
空気を入れた白いキャンディーで巻いたあと、赤と緑、白のしましまを付けることでポップな印象に!

カット

全てのパーツを組み立てたら、細く伸ばしてカットします。
この時点ではかなり太い筒状のキャンディー。
まずはキャンディーの重さで自然に伸ばしていきます。

既に堅くなっているように見えますが、外側のキャンディーを温かくしてから巻くことで内側にも温度が伝わり、伸ばしやすくなります。逆に顔のパーツは堅めに作ることで歪みにくくなっています。

そのあとは全員で協力して少しずつ細く伸ばします。

細く伸ばして直径1㎝ほどにしたら、同じ大きさになるようにカットします。
今日は全体で7㎏ほどあるので約7,000個のキャンディーが出来上がりました。

スタッフインタビュー

Q.1 キャンディー作りのこだわりを教えてください。
キャンディー・ショータイムではキャラクターの再現性にこだわっています。

Q.2 コジコジのキャンディーで一番難しかったキャラクターは何ですか?
コジコジです。パーツが多いのはゲランなのですが、表現の面でコジコジが一番難しかったです。

Q.3 キャンディー作りで一番難しいことを教えてください。
色の表現が難しいです。今回のコジコジでは緑の色遣いのために、あえて白を混ぜて見えやすいようにしました。

(左から坂上さん、山室さん、酒巻さん)

感想

キャンディー・ショータイムは名前の通り、店舗内にキャンディーを作るスペースがあり、お客さんにキャンディー作りを公開しています。
まさにショータイム!
今回は3名のスタッフの方々にキャンディー作りを教わりました。

今回のインタビューで、食べているだけではわからないキャンディー職人の工夫やこだわりが分かり、より楽しく食べられそうです!

現在は夏休みシーズンということもあってご家族での来店が多いそうです。
キャンディー作りを見た子どもたちは「キャンディー職人になる!」と言って帰っていくのだとか。
もう大人ですが私もやってみたいなと思っていたりして…

本日ご紹介しました、コジコジのキャンディーは、キャンディー・ショータイムのオンラインショップでもお買い求め頂けます。是非チェックしてみてくださいね。


最後に

日アニnote編集部に寄せられた疑問を解決するべく、【もっと知りたい!日アニ調査隊】の企画をスタートしました。第1回は編集部員の気になったことを調査しましたが、読者の皆さんの疑問もどんどん調査していきます!気になっていることがある方は是非コメントで教えてください。

それでは、また次回の更新をお楽しみに!

取材:村岡 佑哉
© NIPPON ANIMATION CO., LTD.

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