運命だと思ってた。
運命と信じていた人は運命でもなんでもなくて。
美しいと思っていた思い出は美しくもなんともなくて。
勝手に信じて、勝手に裏切られてる。
生きることの支えになっていた思い出は
私を支えることはできなくなった。
ずっと私たちはお互いの事を何にもわかっていなかったのかもしれない。
わかったふりをして、運命だと決めつけていただけなのかもしれない。
私はずっとあなたに理想の人だと、運命の人だと、
自分の感覚を、感情を、
ずっと、ひたすらに押し付けていただけなのかもしれない。
少し気が合っただけの赤の他人を、運命の人だと決めつけて、
押し付けて、私はなんて自分勝手なのか。
あなたの事を、何にも見ていなかったじゃないか。
私にとっては美しい思い出も、
あなたにとっては苦しくて、締め付けられるような、
嫌な思い出だったんだろう。
同じ景色を見て、同じ感情になることがそもそも奇跡のようなことで。
そんなことが続いたから、いつも同じ気持ちなんだと、
私と一緒の感情なんだと決めつけていたんだと思う。
本当はあなたがあの時どう思っていたのか、知る由もないし、
知りたくもないけれど、
ちゃんと両思いだったと信じたい。と、思っている時点で、
私は自分勝手で、身勝手で、独りよがりなんだと思う。
過去に大好きだった人を、大切にしていた人を、
憎い、嫌いだ、幻滅したと思うことが、
どれだけ辛いことか。悲しいことか。
でもそれも、自分の中の勝手な理想と、期待なんだよな。
だから結局、人間は、いつまでも、どこまでもずっと独りで。
だからこそ味方とか、仲間とか、友情とか、愛情を
永遠に欲しているんだろうな。
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