名作映画紹介『ソフィーの選択』(1982)

最近学業や諸々の就活で忙しく、投稿ができておりませんでした。
久しぶりの投稿です。今回取り上げるのは『ソフィーの選択』。主演は天才女優メリル・ストリープ。『プラダを着た悪魔』(2006)の印象が皆様お強いと思います。

この作品は、映画を観た後の心の抉りが凄まじい作品となっております。
あらすじを書きますと…

作家志望であったスティンゴ(ピーター・マクニコル)は、ブルックリンのアパートで一人暮らしを始める。そのとき、偶然同じアパートに住んでいた美しい女性ソフィー(メリル・ストリープ)と知り合う。彼女には同棲している自由奔放な男性がおり、その名をネイサン(ケヴィン・クライン)といった。3人は親しくなり、互いに親交を深めていく。そんな中、次第に明かされていく、ホロコーストにおけるソフィーの悲しい「選択」、ネイサンの秘密、そして最後に迎えるふたりの「選択」。…最後、アパートを去るスティンゴは、一つ大人になったのであった。

少々長い映画ですが、メリル・ストリープにしか出来ないような演技は圧巻ものです。また、ネイサンの役どころにも注目。私は初めて観たとき、作家の太宰治(1909〜1948)を思いだしました。とんでも無くプライドが高く、癇癪持ちでいながら、心はとてつもなく繊細で、純粋すぎる美意識に裏付けされた慈愛に満ちた眼差しでこちらを見つめてくる。

アウシュビッツ批判の映画は戦後にたくさん撮影されているはずですが、人間ドラマにうまく昇華した今作は、その凄惨な(というにはあまりにも無責任な)歴史に向き合うと言うよりも、人間の尊厳そのものと向き合う機会を与えてくれます。ラストの「選択」には衝撃を与えられますが、その一方で、私個人の感想としては、「こうなるしかなかった」という言葉が一番ふさわしいかもしれません。

ご興味あれば、ぜひ予告編を!
https://youtu.be/eHMYw1FgCMM



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