歩道橋
歩道橋から景色を眺めるのが好きだ。
景色といっても、ビルの3階くらいの高さから見えるのは車や人の行き来。車一つ一つ、人間一人一人は近くですれ違ったり、信号があれば隣同士で止まったり。でも、それぞれ別々の人生を歩んでいて、一人一人の生活が流れている。高いところから眺めると、自分自身もこの中の一構成員なんだと知り、自分という存在を社会から俯瞰して広く捉えることができるように感じる。だから、ある意味で気分転換にもなっている。
インターンの早期化や偏差値教育などによって、学歴や能力でもってその人を判断される傾向が一層強くなる今の世の中。自分個人を見ていると不器用だし、ミスは多いし、と周りの目を気にして、窮屈に感じてしまうこともあった。
でも、自分自身を社会という大きな世界から俯瞰することを覚えたら、自分自身はありのままでいいのか、と楽になった。そのきっかけを与えてくれたのが、歩道橋だ。歩道橋、ありがとう。
人それぞれ、能力、出自などバックグラウンドは様々あって、その人自身が持っているものを発揮でき、できないことは周りと支え合えていけるような社会が人間にとっても、社会そのものの発展においても良いと思う。そのような社会に近づけるように、周りに目を放ちながら、一歩一歩、日々を生きていきたい。
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