見出し画像

「引き寄せ」を実感した話

ようやく決まったフルタイムの仕事が始まり、二週目に入った。
初めの週は緊張感のせいかあまり疲れを感じなかったのだが、今週に入ったとたん急に体が重くなった。
直近の休みを実家がらみの用事に費やしてしまったため、その疲れをひきずったままだったせいもある。

昨年無職になってから始めた副業(家事代行)は、フルタイムの仕事に慣れるまではしばらくセーブするつもりだった。
(積極的に仕事を取らない状態にしておいた)
ところが、仕事が決まるまでの1~2か月ほどは全くと言っていいほど問い合わせがなかったのに、仕事が始まる少し前から問い合わせがぽつぽつ入るようになった。
積極的に仕事を取らない状態であるにも関わらずあえて依頼をくださるお客様は大事にしたいと思っていたので、対応できる条件を率直に提示して了承して頂ける方はお引き受けすることにした。

今週と来週のお休みはリピーターさんからの依頼が入る予定だった。
しかし、どういうわけか連絡のやりとりがうまくいかず、正式な契約成立状態にならなかった。
そうこうしているうちに、同日に別のお客様からのご依頼が入ってしまった。
そのご依頼はご家族の体調不良によるものだったので、できればお引き受けしたいと思った。
けれど、数日前からやりとりしているリピーター様のご意向を確認できないことには対応できない。
その旨を正直にお伝えし、ご希望日ぎりぎりのご返答になることを条件に改めてご連絡することにした。

ご依頼日の二日前になっても、相変わらずリピーターさんとは連絡が取れない。
どうしたものかとしばらく悩み、リピーターさん宛てに事情を説明したメッセージを送って既読にならなかった場合は他のご依頼者様を優先することにした。
その後新規のご依頼者様に連絡をして、前日の夜遅くまで細かい打ち合わせをし、ようやく契約成立までこぎつけた。

と、思ったら。
とある条件により、ご訪問ができないことが判明した。
その条件とは家事代行会社で定められている規定にあるもので、それを満たしていない場合はお引き受けができないことになっている。
そのご依頼者様は家事代行サービスのご利用が初めてだったので、その条件を把握していなかった。
私もまたそのような状況を想定していなかったので、確認することもなく契約を成立させてしまったのだった。

時刻は前日の夜23:00を回っていた。
ご訪問予定時刻は翌日の朝9:00。
どうすべきか。
何を優先すべきか。

考えた挙句、規定に従う必要があるかどうかを会社に確認し、返答を受けてから訪問することにした。
お約束の時間にはおそらく間に合わないだろう。
一日でも早くサポートを受けたいと考えているお客様のご希望を叶えることができなくなる。
けれど、規定を守らなかったためにトラブルが起こり、お互いに困った状況になることは避けなければいけない。
こういうとき、もしかしたら、「臨機応変」に対応できる人は問い合わせをせずに独自の判断でスマートに切り抜けてしまうのかもしれない。
でも、そういう「スマートさ」を持ち合わせていない自分は、無理をすべきではないと感じた。

翌日の朝5:00台から再びご依頼者様と連絡を取り合い、ご訪問が可能になった場合に備えて細かい打合せをして、会社からの返答を待った。

結論から言うと、やはり規定どおりお引き受けはできないとのことだった。
ご依頼者様には申し訳ないと思う気持ちと同時に、安易な判断を下さなかったことは正しかったと分かってホッとした。

結果としてきょうはお休みとなり、こうしてゆっくりとパソコンの前に座ることができた。

ここに至るまで、本当にたくさんの、小さな、とても不思議な偶然が重なった。
リピーターさんとのやりとりが滞ったこと。
その原因を追究し始めたタイミング。
新規のご依頼者様とのささいな思い違い。
そして、会社からの返答を待っている間にリピーターさんとのやりとりの不具合が解消され、今日の事情に対する快い了解メッセージが届いた。

会社からの返答を受けてすぐに、ご依頼者様に事情の説明と共にお詫びの言葉を添えてメッセージを送り、こちらも快く了承して頂いた。
結果としてきょうは仕事がなくなったわけだが、どちらのお客様とも、最後まで気持ちの良いやり取りをすることができたことがとても嬉しかった。

実は、私は、本当は、休みたかったのだ。
でも、せっかく頂いた仕事はお断りしたくなかった。
気づいたら、そのどちらも叶うことになっていた。
私が無理せずこちらの事情や希望を率直に伝えたことで、どちらのお客様もできる範囲でスケジュールを調整してくださることになった。
「お断りする」という方法ではない形で、お客様のご希望も自分の望みも叶えることができたのだ。

自分でこの状況を作り出したというよりも、先に書いた通り「たくさんの偶然」が重なった結果という気がしてならない。
それと同時に「どうすべきか」と考えたそのときそのときで自然と浮かんできた解決策を、少しの勇気と思いきりを持って実行してみた。
それらが今回の結果に繋がったと思うのだが、何より「休みたい」という自分の思いがこの偶然を引き寄せたのではと感じている。

おかげで、仕事が入ったら諦めなければと思っていた買い出しも作り置きも無事に済ませることができ、今は天気の良い静かな午後をのんびり過ごせるありがたさを噛みしめている。

「直感」を信じることの効果と「引き寄せ」の現象の観察日記でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?