筋トレ サウナ ビール

もう10年
ふと夜勤中にそんな言葉がふと頭に浮かんだ。
社会人として働き始めたのが2014年4月。
気づけばこの職場が人生で一番長く所属した
組織になっている。
人生を一つの会社に捧げる事を美徳としてきた我が国でも近年では転職し幾つかの企業を渡り歩く生き方も広がってきた。
世はまさに大転職時代である。
このような流行の中、流行り好きであり、
常時職場に不満を持ち続けている私が
この職場に身を留めているのは驚きだ。
というより、なぜ続いているのだろう?
今更な自己紹介ではあるが、私はあるメーカーで機械弄りの業務に就いている。
職場の第一印象は最悪だった。
皆、職務に追われ余裕がなく常に眉間に皺が寄っていた。人間同士の軋轢もひどく
何度も理不尽な板挟みを経験した。
経験値を増やす為という定の良い口実で
毎日大量の仕事を押し付けられ続けた。
その仕事を押し付けた人間が何事もなく
定時で退勤していく様を横目にしながら
毎日残業していた。
こう振り返ってみると
よくも人生の3分の1をあのような職場で
過ごしたものだと感慨深くなる。
因みではあるがこのような環境で人が定着する筈がなく大量離職が起き、紆余曲折の後に
現在は改善が進んでいる。
話を戻すが、私は毎日とにかく会社を辞める事ばかり考えていた。いや現在進行形で今も
あまり変わっていない。それでも辞めない理由は転職先を見つけるのが面倒である事や
愛する家族のためというのが大半である。
あとおまけ程度はあるが、やはり私が機械を弄る事が好きだからなのだ。
機械は素直だ。構造を理解し適切な処置をすれば必ず正しく動いてくれる。たとえ知識が足らなかったとしても、習得さえすればいいだけだ。真摯に取り組めば必ず答えてるくれる。ある意味筋トレと似ている。
つまり私の性分にあっているのだろう。
この多種多様な職業があるご時世に
自分の性格に合った職業に就く事が
出来た私は幸せなのかもしれない。
トラブルの電話が今日も鳴る。
今日も機械が私を呼んでいる。

皆さま
アディオス!

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