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春の長崎小旅行⑤。


定番・眼鏡橋から新名所・長崎市役所へ

川沿いは少し風がある気がした。柳がやさしく揺れている。
なんだかんだ結構また歩いている。
Jさんはやはり地元ガイドとして頑張ってくれているのだろう。
しかし、僕はそこまでのガイドを頼んだ覚えはないのだが。。。
こちらがそういうことを言ったのならわかるのだけど。
会ってすぐ聞いてちょっとがっかりしたのだが、Jさんの出身は鹿児島で10年前に長崎に来たらしい。生粋の長崎の人の話をちょっと聞きたかったなぁ。
悪く言えば正直よそ者だろうと思ってしまった。
田舎者はついこういう思考をしてしまう。良くないけどね。
それにしても僕は鹿児島の人に良く好かれる。こういう薄い顔がいないせいだろうか。
しばらく歩くとあの有名な眼鏡橋が見えてきた。わぁ本物だ。
観光名所としてのテンションは上がった。
ただ大分もかなり石橋は多いのでそこまで珍しいという感じはなかったかな。
うん、長崎の間違いない定番。かなり人がいた。歩きながらこの前山田孝之と永野芽郁がJさんが月9の撮影に来てたんだよと教えてくれた。
へ~そうだったんですね~。正直どうでもよかった。
大体今の月9をおっさんが見てるわけなかろう。
今の月9って長崎を舞台にするとかしてるんだというそういう驚きはあったけれど。
それでなのだろう。妙に若者の観光客が多い気がした。
そこにおっさん二人が入っていく。定番は悪くないけど石橋は石橋だからなぁ。
写真撮ったらとJさん。ここがいい撮影ポイントだよと誘導もしてくれた。
水面に石橋が写って眼鏡みたいになるんだ。それで眼鏡橋なんだ。
アホみたいだけどこれは本当に知らなかった。なんか由来があるんだろうぐらいにしか思ってなかった。
Jさんに言われるがまま写真を撮った。晴れていたので綺麗に撮れた。
でも、後で考えると山田孝之じゃなくて山田裕貴だよなぁ。もしかしたらJさんもよくわかっていなかったのかもしれない。

ちゃんとメガネ

近くのやたら大きな建物にJさんに案内され歩いていく。
Jさんがここがいいんだよと。教えてくれたのは長崎市役所。
なんで市役所なんかにと思いながら付いていく。
エレベーターに乗ると展望フロアの文字。そういうことか。
高い立派なビルだとは思ったがまさか展望台みたいになってるとは。
最近できた庁舎らしく見るからに真新しくピカピカで明るい。
アミュプラザに負けてないぐらい綺麗にしている。
エレベーターはあっという間に19階の展望フロアに。
うわ~ほんとにすごい。
長崎市内一望にもほどがある。
今日一ぐらいにテンションが上がった。
Jさんに僕なりに感動は伝えたつもりだ。
南側には屋上庭園もありそこで休憩しているお年寄りもいた。
でも、週末なのに人が少ない。
かなり穴場の最新スポットなのだろう。
ほぼ360度と言っていいほど全部から長崎市内が見渡せる。
メインは南側だが西側も北側も。東側はガラスで仕切られた室内展望になっており展望案内と長崎市の情報が流れていた。
まぁ金はかかってるな、これ。長崎市やるなと思った。
南側には朝歩いていたグラバー園の辺りが東側にはさっき歩いてきた寺町の辺りが見えた。
めっちゃ歩いてるしめっちゃ観光してるな。ちょっと自分で笑えた。
こんな街中にこんないい場所があるなんて。
Jさんありがとう。お礼を言われてJさんも得意気に見えた。

圧倒的展望

Jさんとオリンピック&浜屋

市役所の方から浜町の方に戻ってきた。
長崎の地図が頭に入ってないからあれだけど、大回りをして戻ってきたんだなぁ。長崎の街が広いのか狭いのかわからなくなった。
Jさんの案内でまたアーケードの中に入っていく。すれ違う人は相変わらず多い。
しばらく歩いてJさんに連れてきてもらったのはオリンピックという案内板からレトロな喫茶店。長崎名物を食べてもらいたいとJさん。こんなところにあるの?と僕。
入口のショーケース。マンモスすごいパフェが。
チョモランマのようなこのパフェがここの名物らしい。これにもかなり驚いた。
おっさんふたりでパフェはちょっと。。。とか思いながら席に着きメニューを見ると長崎名物トルコライスはもちろん全部がおいしそうで迷った。
Jさんはスパゲティで僕は観光客らしくトルコライスにした。
2階のカフェから浜町のアーケードを歩く人たちを見る。いい場所だ。
向かいには歴史のありそうな浜屋という百貨店が。
鹿児島の山形屋のように地元で愛されてきた老舗なのだろう。
いろいろと話を聞きながら料理を待つ。
結構なボリュームのスパゲティとトルコライスが来た。
これにはおっさんも大満足。量・味ともに素晴らしい。
これこそ僕の求めていた長崎グルメだ。
ひとりだったらここには入れないしJさんに案内してきてもらってよかったと思った。
3時半ぐらいだったのだろうか。店内は空いていてそこもラブだった。
おいしくトルコライスをいただいていると後からカップル達が2組ほど。
Jさんと座った席が窓側の一番いい席だったらしく若い後から来たカップルに
ちょっと申し訳なく感じた。
彼らはもちろん名物のどでかいパフェを頼んで写真を撮ってわーきゃーやっていた。
Jさんと僕は少し話しながらももくもくと食べてオリンピックを後にした。

オリンピックのトルコライス

オリンピックから降りてきてまだ見せたい場所があるとJさん。
向かいの浜屋に入る。
ここもレトロだなぁ。こういう昔のながらの百貨店が残れる土地なのだな。
目に映るすべてに昭和感が漂っていた。
Jさんに付いてエスカレーターに乗る。
エスカレーター横のいろんな案内広告も味がある。
Jさんと一緒に最上階の8階まで来た。
Jさんが見せたいと言ってくれたのは昔のながらの屋上遊園地だったらしいが、入り口には閉鎖されていることを知らせる看板が。残念。
Jさんも残念そうだったが僕もこれは残念だった。
(※浜屋の屋上遊園地は5月6日に正式に営業を終了)
ふと横を見るとさっきエスカーレーターを上がってくるときに見た水森亜土ちゃんの版画展が横でやっていた。
じゃあここを見ましょうよと僕。
Jさんと一緒に美術ギャラリーへ。美術ギャラリーと言っても一角が少しそれっぽくなっている簡素なもの。それでも一応担当のおば様店員さんが一人いた。
水森亜土の生版画をもちろん初めて見た。
原画をそのまま買えるらしい。ひとつ21万とかか。金があったら買いたいなぁ。
どれも夢があってファンシーで素敵だった。Jさんも結構しっかり見ていた。
しばらく見て置いてあった小さな案内ハガキだけもらって帰った。
美術ギャラリーの反対側ではよくわからないミニファッションショーをやっていてそちらもすごく気になった。
エスカレーターの前の女性たちがあんなの初めて見たと半笑いで話していたので余計見たかったのだが。
浜屋を出てさてどうしようかと。
Jさんがホテルに送ってくれるという。
今日のホテルは長崎駅前で遠いしまだ全然早い時間だけどいいのかな。
歩いて送ってくれるらしい。じゃあお言葉に甘えて。

亜土ちゃんの新作版画展

Jさんにありがとうサービス

長崎駅前のホテルまではかなり距離があった。歩いて結構あるのは体感で分かっていたのでJさんに悪いなと思った。
日差しはまだ強くJさんも仕事終わりにかなり歩いて疲れただろうに。
Jさんとまたいろんな話をした。
Jさんはあまり路面電車に乗らないらしい。マイカーがあればやはり移動は車になるよね。
駅に近づくと長崎駅のマリオットホテルは高いよな~と。僕の選択肢からは最初から除外されていたが、まぁ当然高いだろうなと思った。
上を見ればキリがないよね。旅に出るたび思う。
Jさんはこのまま紳士に送り届けて帰るつもりらしい。
僕はこれでいいのかなと素直に思った。
いろいろ案内してもらってお寺の拝観料とかオリンピックでもおごってもらったし何かお礼をしなくちゃいけないような気がした。
そもそもこうやってゲイアプリで会っているんだから性的なことが一切なくていいのかなとも思っていた。
だからJさんにホントに何もしなくていいんですかと率直に聞いた。
いつもぼやかした言葉を使う自分が嫌だったので率直に。
するとJさんはそんなに言うならとうれしそうに返した。
こちらが懇願したようになってしまったが、悪い人ではないしまぁいいかと思った。正直、Jさんに性的魅力は感じていなかった。
端的に言って実際会ってタイプではなかった。変なクマの服を着ているし。
駅に近づく前、Jさんは僕がすごくタイプだと伝えてくれた。
うれしかったけど僕は違うけどと思った。
その言葉を信じるとJさんはJさんでテンションが上がっていたのかもしれなかった。こういうデートのようなことが久しぶりなのもあったのだろう。
ちょっと様子がおかしい感じも僕は感じ取っていた。
僕自身すごいタイプとか言われることもそんなないので半信半疑だったが、Jさんの様子を見るにどうやらそれは本当ぽかった。
駅前のホテルに着く。
ホテルにチェックインをしてJさんを少し部屋に入れた。
そして、Jさんにサービスをした。ありがとうのサービスだ。
Jさんのお腹は水のようにだるんだるんだった。ベルトはガシャガシャ言う作業着用のベルトだった。
Jさんの様子から本当にこの人は長い間を自己を抑圧してきたんだなと感じた。
僕はめちゃくちゃいい女になったような気分でやさしくJさんに接した。そして、今度は大分に会いに来てねと伝えた。
Jさんは頭がおかしくなるぐらい興奮したと何度も言ってくれた。
数分でJさんには部屋から出てもらいその日はそこで別れた。


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