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自ら偽者と言い切る凄腕メンバー達の作る本物のキューバ音楽

55歳の親父が人生で100回以上聞いた100枚のアルバム紹介第67弾!

「The Prosthetic Cubans」 Marc Ribot Y Los Cubanos Postizons

1998年発売

前回奇跡のキューバ音楽(ブエナビスタ・ソシアル・クラブ)を紹介しましたが、今作は偽者(笑)

何故偽者かというと、アーテスト名を(偽キューバ人たち)と自ら名乗っているからです。

偽者を率いるのはマーク・リーボーという奇才ギターリスト。

ジョン・ルーリー率いるラウンジ・リザーズの元メンバーとしても有名です。

マークとの出会いは、大好きなトム・ウェィツのアイルランドレコード移籍後の二枚目の傑作アルバム(レイン・ドッグ/1985年)でした。

兎に角風変りのソロを弾くんです。

一見外れているかのようなメロディーラインに驚かされました。

そのマークがキューバ音楽に目を付け、素晴らしいメンバーと作り上げたのが今作です。

伝説的トレス奏者アルセシオ・ロドリゲスに捧ぐ企画で、1940年~50年のキューバ音楽の香りを目指したそうです。

メンバーはブラッド・ジョーンズ(B) ジョン・メデンスキー(Org)など、ニューヨークのアンダーグラウンド凄腕が集結しています。

今作はカッコいいではなく、何処か奇抜でゆるいキューバ音楽。

その奇妙なメロディーラインはマークの特性と相性がバッチリです。

自らを偽キューバ人と呼ぶ凄腕たちの、本物の音楽を皆さんにも。


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