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マスターデュエル:自分のデッキが回るかのチェック法:かんたん確率計算

この記事は表題の通り、初手から自分のデッキが回るかを簡単な確率計算を通してチェックする方法を解説します。オリジナルデッキを作るときやデッキを調整する際の参考になれば幸いです。特に最近はNR構築で普段やらないオリジナルデッキ構築をする人も多いと思うので、ぜひ活用していただければ幸いです。

さて、先に断っておきますが、今回の方法はあくまで「かんたん確率計算」、厳密に正確な確率計算・場合分けはしておりません。あくまで簡易的に、初手から自分のデッキが回るかの算出法を紹介していきます。
なお、本気時では下記サイトを活用します。(いつもお世話になっております)

https://yazirusis.com/calc/probability.html

さて、記事の構成は下記の通りです。



・はじめに

・場合分け:1枚初動と2枚以上の初動

・1枚初動

・2枚初動(特定プールから2枚)

・3枚初動(3種の役割を1枚ずつ)

・総計:まとめ

・他事例(純十二獣)

・終わりに

(画像はDeckmaker様、「計算機」様のものを引用、デッキリストはマスターデュエルの画像を引用しております)


・はじめに

一般に自分のデッキがどれくらい回るかというのは、感覚的に「安定しているデッキ」「事故しやすいデッキ」などは持っていても言語化しづらいものです。今回は大まかな初動の確率の計算の仕方を、実例を用いながら説明していきます。今回の題材は筆者のオリジナルデッキ、「パラディオンシャドール」(芝刈り型)です。リストは下記画像になります。

パラディオンシャドール0319

どうでしょうか。おそらく、このリストを見ただけで回るのかどうかを判断できる人はほとんどいないのではないでしょうか。「シャドール」が混ざっているから事故が起きやすい?、というくらいが一般的な印象ではないでしょうか。なお、このデッキはプラチナ1でちょうど勝率50%程度のデッキとなります( 興味が沸いた人はぜひ下記筆者記事を見ていただければ幸いです
https://note.com/nice_macaw631/n/nc9376c591548 )
それでは、このデッキを例に初手でどれだけ動けるかを順を追って計算してみましょう。
なお、前書きにも書きましたが概算をするのが目的なので細かい部分・場合分けが複雑な部分は省略しています。その関係で、「常に初手は5枚」で計算していきます。当たり前ですが本来後手のときは6枚になるため本来の確率より少し低く出ますが、その代わり細かい部分を省略した分が少し確率が高く出るので総合的には概ね相殺されます。厳密さよりも、さっくりと自分のデッキをチェックすることを重視しているのでご了承ください。

・場合分け:1枚初動と2枚以上の初動

まずは、1枚初動と2枚以上の初動で場合分けしていきます。
このデッキの場合は以下の通りになります。

・1枚初動:10枚

芝刈り3、強欲で貪欲な壺3、オフリススターリング1、ローンファイアブロッサム3

・2枚初動:10(この中から2枚。星遺物+簡易融合は不可)

魔境のパラディオン2、神樹のパラディオン2、星辰のパラディオン2、天窮のパラディオン2、星遺物を継ぐもの1、簡易融合1

・3枚初動:グループA、B、Cから1枚ずつ

A(シャドール)12枚:シャドールヘッジホッグ2、ウィンディ3、リザード3、エリアル2、ビースト2

B(融合カード)6枚:影依融合3、神の写し身との接触3

C(光属性カード)12枚:魔境のパラディオン2、神樹のパラディオン2、星辰のパラディオン2、天窮のパラディオン2、星遺物を継ぐもの1、簡易融合1、ヴェーラー1、シラユキ1、ロンギヌス1

なお、ここでは初手を常に5枚としている分、ここでは少し緩めに見ます。例えば、「強欲で貪欲な壺」は直接的な初動ではありませんが、2ドローから概ね動けるので1枚初動としています。2枚初動でも「星遺物+簡易融合は不可」のような限定条件はありますが、計算の上ではどの2枚でも可として計算します。こういった部分で高く見る分は、初手が少なめにみられる分とざっくり相殺されます。
さて、これをもとに、次項以降で確率計算していきます。

・1枚初動

ここから、「計算機」様のサイトを活用します。1枚初動はどれを引けていてもいいため、「デッキ枚数60枚」「カード1の投入枚数10枚」「このカードを1枚ドロー」で計算してみましょう。

パラディオンシャドール1枚初動

61.2%と出ていますね。これが初手5枚の中に1枚初動がある確率となります。この後は2枚初動、3枚初動の確率を計算していきます。

・2枚初動(特定プールから2枚)

続いて2枚初動を計算します。このとき、もし1枚初動を引けているならば問題ないので「1枚初動を引けずに、2枚初動がそろっている場合」を計算します。今回の2枚初動は12枚の中から任意の2枚を引ければいいので、「デッキ60枚ー1枚初動10枚」の「50枚」の束から、「2枚初動12枚」を2枚引く確率を計算します。「デッキ枚数50枚」「カード1の投入枚数12枚」「このカードを2枚ドロー」で計算してみましょう。

パラディオンシャドール2枚初動

これが2枚初動の確率34.5%です。
さて、これは「1枚初動が引けなかったとき」を計算していることを覚えているでしょうか。「1枚初動が引ける確率」が「61.2%」ですので、「1枚初動が引けなかったとき」は「100ー61.2」の「38.8%」です。
よって、1枚初動が引けなかったけど2枚初動が引けて助かった、というケースは「34.5%」×「38.8%」の13.4%となります。

・3枚初動(3種の役割を1枚ずつ)

最後に3枚初動を計算します。ここでは同様に、「1枚初動を引けずに、3枚初動がそろっている場合」を計算します。
なお、確率に詳しい人はお判りでしょうが、本来計算するべきは、「1枚初動と2枚初動を引けずに、3枚初動がそろっている場合」です。ただ、この計算は煩雑なうえに確率への影響も小さいので2枚初動を引けないことまでは条件に含めません。こういった省略のため、初手は常に5枚にして確率を調整しています。

さて、3枚初動は12枚のAグループ、6枚のBグループ、12枚のCグループから1枚づつが必要です。先ほどと同様に1枚初動を引けなかったということは「デッキ60枚ー1枚初動10枚」の「50枚」の束から選ぶことになります。ということで、「デッキ枚数50枚」『「カード1の投入枚数12枚」「このカードを1枚ドロー」』『「カード2の投入枚数6枚」「このカードを1枚ドロー」』『「カード3の投入枚数12枚」「このカードを1枚ドロー」』で計算してみましょう。(※『追加』ボタンを押すとカード2、3、4と追加して行けます)

パラディオンシャドール3枚初動

これが3枚初動の確率22.7%です。
2枚初動と同様、「1枚初動が引ける確率」が「61.2%」ですので、「1枚初動が引けなかったとき」は「100ー61.2」の「38.8%」です。
よって、1枚初動が引けなかったけど3枚初動が引けて助かった、というケースは「22.7%」×「38.8%」の8.8%となります。

・総計:まとめ

以上でこのデッキの大まかな初動の確率が計算できました。「1枚初動」が61.2%に加え、それが引けなくても「2枚初動」が13.4%、「3枚初動」が8.8%となります。よって、このデッキが動ける確率は約83.4%となります。
この数値自体の高い低いは最終的には各プレイヤーの体感から照らし合わせていくことになりますが、自分のほかのデッキと比較して回りやすい、回りにくいはこの流れで定量化できます。調整のときにぜひ活用ください。

初動の枚数が違っても考え方はこの3パターンでおおむね網羅されていると思います。自分のデッキに合わせて計算してみてください。

なお、筆者の感覚ですが、この確率が「80%」を切ると結構きついイメージです。今回のNR環境のように手札誘発が飛んでこない前提ならば「70%」までは、といったところでしょうか。オリジナルデッキを作っていく人の参考になれば幸いです。

・他事例(純十二獣)

これだけだと十分イメージがしづらいかとも思うので、安定しているデッキの代表格、「純十二獣」の例を載せておきます。エクシーズフェスで遭遇して人も多いのではないでしょうか(筆者も使っていました)。

十二獣

このデッキは1枚初動のみで、17枚(十二獣11枚+テンキ3枚+強貪3枚)となります。

十二獣1枚初動

流石に圧倒的ですね。(ちなみに40枚デッキなら1枚初動は10-11枚で80%程度となるので、1枚初動オンリーのときは楽に考えられます。)

・終わりに

自分のデッキの安定性は測りづらいところもあります。安定性を数値化することで、デッキ調整や構築の一助になれば幸いです。
なお、種々計算を省略していますが、影響は小さいですし同じ手法でデッキを見比べる限りはさらに影響が小さくなります。厳密な計算を始めるとそれだけで嫌になってしまうと思うので、気軽にチェックしてみてください。

改めて『計算機』さんには日ごろからお世話になっております。
無料で非常に便利なサイトですので、読者の方々も活用してみてください。

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