マリアビートル

audibleでマリアビートルを読んだ。
2010年に発刊された伊坂幸太郎の小説だ。
グラスホッパーに続く、殺し屋シリーズの第2弾である。
伊坂幸太郎といえば、自分が大学生のとき、
重力ピエロを読んだことがあるが、内容は憶えていない。
面白かった、という記憶はあり、その後にも何冊か読んだと思う。

audibleではビジネス書や実用書ばかり読んでいて、
小説は避けていた。
小説は自分で読んでその人の声色とかを想像して読むべきと思っていた。
実際聞いてみると思ったほど悪くなく、2冊連続で読んでしまった。
やはり通勤時間や運転している時間に読めるのがとてもいい。

「なぜ人を殺してはいけないの?」
マリアビートルの中でさまざまな人物がこの問いに答えている。
ある人物は、
「世の中は禁止事項に溢れている。それがないと国家が困るからだ。
殺人が許されていないのもそのひとつだ。
もし明日殺されるかもしれないと思ったら
経済活動が止まってしまうでしょ。
それは国家が困るんだ。
死刑とか戦争が許されているのは国家が認めているからだ」
と答えている。
倫理的なことを抜きにしたら、これが模範解答だと思った。

自分が問われたらどう答えるか、考えてみた。
「自分が殺されたら嫌でしょ?
自分がやられて嫌なことは人にやってはいけないよ。殺人に限らず」
この問いをした中学生からは
「なんで自分がやられて嫌なことは人にやってはいけないの?」
と問い返されそうだ。
「人はひとりでは生きていけないんだよ。
嫌なことを人にやると、ひとりぼっちになって
生きていけなくなるだろう」
と答えるかもしれない。

久しぶりに小説を読んだが、
楽しめると同時にビジネス書では得られない知識や考え方が
学べると思った。
audibleで小説にはまってしまいそうだ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?