プロ野球16球団構想

1 序論
 初投稿をさせていただきます。野球とサッカーが好きな底辺弁護士と申します。ちなみに根っからのベイスターズファンです。
 今回は、千葉ロッテマリーンズOBの里崎智也さんのチャンネルの動画でプロ野球16球団構想について語られている動画(以下「里崎さんの動画」といいます。https://youtu.be/FxbeiJx41oc?si=zAVRoclPzuTfvJGv)を拝見して、自分なりの構想を書こうと思います。
※以下、里崎さんの動画の内容を含みます。


2 リーグ構成について
 私が考える16球団構想は、里崎さんの動画内でも触れられていましたが、セパそれぞれ8チームを東地区4チーム西地区4チームに分けるというものになり、具体的には以下のとおりです。
(1)セリーグ東地区
読売
東京ヤクルト
横浜DeNA
新球団(静岡か新潟あたり?)
(2)セリーグ西地区
中日
阪神
広島
新球団(四国あたり?)
(3)パリーグ東地区
北海道日本ハム
東北楽天
埼玉西武
千葉ロッテ
(4)パリーグ西地区
オリックス
福岡ソフトバンク
新球団(京都あたり?)
新球団(熊本、鹿児島あたり?)
 以上になりますが、地域に関しては移動のことなど多少考慮しておりますが、熟考はしておりませんので、仮としています。


3  試合構成について
(1)1チームのレギュラーシーズンの試合数
 144試合
(2)1チームの対戦カード別試合数
 同一リーグ同一地区チームとの試合 72試合
(各チーム24試合(ホーム、ビジター各12試合))
 同一リーグ他地区チームとの試合 48試合
(各チーム12試合(ホーム、ビジター各6試合))
 他リーグチームとの試合(交流戦) 24試合
(各チーム3試合)
(3)理由と詳細
 まず、同一リーグ同一チームとの試合数は現行とほぼ同じ数字にしております。ここを減らしてしまうと今年度のMLBのように地区優勝を争う終盤で直接対決があまりないというような事態が起きかねないので、維持しております。
 同一リーグ他地区チームとの対戦はホーム、ビジター各6試合にしております。主な理由は巨人阪神の伝統の一戦の試合数を一定数確保するということをメインに意識しました。現行の試合数よりは減りますが、試合数が減ることにより、逆にイベントを立てて盛り上げやすくなる面もあると考えております。里崎さんの動画の内容に対する意見は後述いたします。
 交流戦については、現行と同じですが、チーム数の増加にともない総試合数は増えております。

4  ポストシーズンについて
(1)概要
ア ディビジョンシリーズ
 (ア)1stステージ
  各地区2位チーム同士で対戦
  1試合
  勝率の高い方がホーム
  勝利したチームが2ndステージへ
 (イ)2ndステージ
  地区優勝チームのうち勝率が低いチームと1stステージを勝ち上がったチームが対戦
  全4試合
  地区優勝チームに1勝のアドバンテージ
  地区優勝チームがホーム
  先に3勝したチームはディビジョン優勝
イ リーグチャンピオンシップ
  各リーグディビジョン優勝チーム同士の対戦
  ※リーグ勝率1位になることでもディビジョン優勝とする。
  全5試合
  リーグ勝率1位チームのホームから3試合
  中1日でディビジョンシリーズ勝利チームのホームで2試合
  先に3勝したチームがリーグ優勝
ウ 日本シリーズ
  従来どおりのルールでリーグ優勝チーム同士で対戦
(2)理由と詳細
 わかりやすいのは各地区優勝チーム同士で戦って優勝チームを決める方法ですが、それだと消化試合が増えてしまうという欠点があります。
 本制度は、地区優勝、デビジョン優勝、リーグ優勝が完全に別物とされており、それぞれに価値があるものとしたいと考えております。現行の制度においてはCS優勝自体にほぼ価値がない(日本シリーズ出場の権利獲得のための戦いとしてのみ考えている人が多い)とみられていることから、リーグ優勝したのに日本シリーズに出れないチームが出た時に批判がある面もあると思いますので、そういった面の解消には繋がるものと考えております。
 また、地区優勝の価値が低くならないようにディビジョンシリーズでは地区優勝チームに圧倒的に有利な条件としておりますが、ディビジョンシリーズと地区優勝を全く別物と考えるのであれば、対等な条件に再考する余地もあります。
 また、レギュラーシーズンで地区優勝か決まった後も地区優勝チーム同士の勝率1位によるディビジョン優勝争いも楽しめると思いますし、地区優勝決定後の地区優勝チームの消化試合も減らせます。
 そして、短期決戦におけるリーグ優勝争いとなれば、現行のCSファイナルステージよりも盛り上がることと思います。(ex.単なる日本シリーズ出場権争いとしての短期決戦の伝統の一戦よりもリーグ優勝をかけた短期決戦の伝統の一戦の方がマスコミも盛り上げやすいですよね?)
 試合数としては、地区2位チームで最高17試合であり、選手の負担や日程等を考え(WBC等の国際大会のことを考えると大幅な試合数増加はできない)、現行のCS制度と同等となるように考えました(現行のCS制度は最高16試合)。

5 里崎さんの動画内の本制度に対する意見について
 里崎さんの動画では、本制度について、既存球団が変えたがらない(セリーグ西地区のチームが巨人戦を捨てるのを拒む)という意見がありました。
 しかし、まず、私が考える本制度では同一リーグ他地区のチームとの対戦も現行制度の半数は確保しております。また、既述のとおり、対戦数を減らすことで、イベントやマスコミ等で盛り上げやすくなる面もあります。
 また、昔と比べてセリーグ各球団も巨人戦頼りの集客ではないため、巨人戦に固執する必要もあまりないということもあります。阪神と広島はホームの観客だけでほぼ満席にできますし、中日も巨人戦は多少観客動員数の多い日が多いですが、平日でも巨人戦以外で観客動員数の多い日も多々ありますし(プロ野球Freak https://baseball-freak.com/audience/dragons.html参照)、影響はさほどないと考えております。

6 18球団構想の欠点
 里崎さんの動画内の18球団構想には以下の欠点があると考えております。
(1)16球団構想に比べて既存球団からの反発が強くなることが考えられること
 新リーグ、新球団の設立にあたり、戦力の均衡化のためには、エクスパンションドラフトが不可欠であると考えられます。楽天参入時の分配ドラフトやMLBのエクスパンションドラフトからして、各球団がプロテクト選手を数人選んで新球団がそれ以外の選手を何人かずつ選ぶという方法になりますが、参入球団が多くなれば、既存球団も失う選手が多くなることになる可能性が高いです。(各球団30人ずつ選ぶこととなれば、既存球団が失う選手は16球団で10人、18球団で15人となります。)
(2)プロ野球のレベルの低下の可能性が高まること
 現行12球団制度の一軍登録人数は合計で348人、16球団の場合は464人(116人増)、18球団の場合は522人(174人増)となり、人数が増えればその分現行の選手よりも一軍選手のレベルも落ちる可能性が高くなります。
 なお、MLBのエクスパンションでも最大で4球団(20→24)までしか増えたことがありません。
(3)新リーグの興行収入に不安があること
 新リーグ構築だと主に新チーム同士の対戦となり、ファンにプロの試合という認識を与えづらい可能性があると思われます。
 また、ホームの観客は地域熱によって入るかもしれないですが、ビジターの観客が入りにくいということも考えられます。
(4)上手くいかないチームが出てくる可能性が高まること
 (3)等の新リーグの不安要素に加え、単純に球団数が増えれば、その分上手くいかない球団が出てくる可能性が高まります。
 エクスパンションをする以上、ある程度のリスクは覚悟するべきですが、うまくいかないチームが出てきたら再度の制度見直しやいきなり大量に職を失う選手が出てくるなどの可能性もあるので、当然のことですが、なるべくリスクは減らすべきです。
(5)その他の懸念点
 これは16球団構想にも共通する可能性がありますが、そもそも6つもプロ野球チームを持てるほどの規模の企業が手を挙げるかという懸念もあります。里崎さんの動画であげられていた企業の中にはプロ野球チームを持てるほどの財力があるか疑問のつくような企業もあると個人的には感じています。
 新球団の設立にあたっては球場の改修や設立、練習場や寮の設立等、当然のことながら相当な費用が必要になり、ある程度の規模の企業でなければ、不可能ですので、そのような企業は日本にある程度あると思いますが、球団を持つことに積極的な企業がどれだけ現れるかは現状不明です。

7 結語
 私自身は、現行の12球団制度で十分楽しめており、従来はエクスパンションに反対という考えを持っておりましたが、今よりも観てて面白くなるような制度であれば、エクスパンションも良いかなと感じました。
 私の述べた制度にも欠点や批判もあると思いますが、この制度であってもなくても、より楽しめ、ワクワクするような日本プロ野球界になるような発展を期待しております。

以上


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