詩 大地の末端から

赤い星が南の夜空に現れると
防波堤は
それを取りに行くための
建設中の橋になる
いつごろから人々は
橋をかけ始めたのだろう
大地の末端から
あてどなく
橋げたばかりが伸びて重くなって
このままじゃ落ちるぞと叫ぶ声に
急いで橋脚づくりに回る人多数
そんなことお構いなしに橋げたは今日も伸びる
だって橋の上は
陽が当たる
星が見える
橋脚は追いつかない
ほら だからもう一度
橋のたもとまで
みんなじゃなくても半分ぐらい
もどりなさいと
刻々と暮れる夜空に
赤い星の警報音が
鳴りわたっている

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