詩 紫陽花の花びら 

一輪の青い紫陽花が
ほっとため息をつく夕刻に
花びらを数える
どれを数えてどれを数えていないのか
途中で分からなくなって
また一から数えなおす
こうすれば簡単だよと
一枚一枚花びらを
ちぎって数える賢い人には
馬鹿だと言われておこう
今 泣いている人の数を
今 死にゆく人の数を
言えないのは
あなたも私も
同じなのだから

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