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事実・実態の「見える化」が、問題解決の近道

外壁大規模修繕工事を、おかげさまで大凡終える事が出来ました。
振り返ってみますと、いくつかの重要な「見える化」のプロセスをたどる事で、スムーズに進める事が出来たと思います。
管理組合の仕事と言うのは、理事会や総会での共有化と合意、業者さんとの共有化と合意、そして協力で成り立っています。
そのプロセスの中で、「事実・実態を見える化」し共有化する事が、全員が了解し合意に達成する為の、最も重要なことではないかと感じています。    具体的に、今回行った「見える化」のポイントは次の通りです。

①見積もり比較表の作成
3社の工事業者さんに見積もりをお願いし、その内容を比較して見えるようにし、各社の良い点・問題点が比較出来るようにしました。又値段の違いについては、その違いの背景や理由について「見える化」し、共有化しました。

②竣工図面に記載の無い部品の仕様の明確化
竣工図面には書いていない、ガラリ(外壁の排気口に付け、雨や鳥等が入らないようにする金物)の仕様については、ガラリメーカーと打ち合わせをし、 すべての住戸に設置すべきガラリを一覧表にして見える化しました。 
このガラリが長年の使用により、詰まってしまい、換気不良を起こす為、 正しい部品に交換する事が重要でした。

③工事中の問題点の共有化
工事中に、本来やるべき事が見落とされている箇所が何点かあり、それらを業者さんにメールで連絡するとともに、管理会社、管理組合理事と共有化しました。
又、こちらから依頼した改善点について、終了しているか確認し、「見える化」を行いました。

④換気状態の確認
換気状態の悪い住戸がいくつか有りましたので、ガラリ交換後、すべての住戸の吸い込み口の風速測定を行い、換気扇の換気状態に問題ない事を確認しました。そしてその結果を一覧表ににして「見える化」しました。

⑤玄関ドアの汚れ
養生が不十分なために発生した、塗装による玄関ドアの汚れや、タイル固定用接着の玄関ドアへの付着についても、すべての住戸について問題の  「有る無し」を一覧表を作成して「見える化」しました。
結果として接着剤がついた、2つの住戸については、塗装色が変化してしまうために接着剤を剥離できない事がわかり、保険を使って交換するような事になりました。大きな決断でしたが、スムーズに決定されました。

今回の工事でいろいろな問題が起こったわけですが、全体でどういう状態にあるのかという事実・実態を表にして「見える化」し、それを共有化することで、工事業者さん、管理組合、管理会社の合意が容易に取れ、スピーディーに工事を進める事ができたと感じています。

このような見える化のプロセスは、コンサルタントの先生にお願いしてやっていただけば良いのでしょうが、コンサルタントの先生については、いろいろな問題点が世の中で指摘されている事もあり、又金額もかなり張るため、今回は自分たちで行いました。

なお、今回の業者さんに関しては、「このような問題点を見える化する事」に慣れておらず、資料を作成してくださることはありませんでした。
これからも「事実・実態の見える化」をしながらマンション管理を進めていきます。

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