無駄と後悔


時計の針を見る数が減った
どれだけの時間が進んでいるか知らないままで
ただ呆けて命を持て余す

人生に咲く無駄は
それでも美しさを残す
花弁を落とし
香を燻らせて
終わりの見えない人生に足跡を

気づいた頃には
もう時間がない
散々時間を通り過ぎたくせに
今さら戻ってかき集めようだなんて

知らないうちに針が狂ってた
見たときにはもう
何時だか分からなかった

明日を迎えることに精一杯で先のことなんて考えられない
混乱した頭の中    楽しみだけを頼りに
僕はこの世に生きている

明日に失望したくないから
もう夜は知り尽くしてるはずなのに
今日という日にそれ以上の時間があることを夢見てる

褒められて嬉しいとか
けなされて悲しいとか
そんなのどうだっていい
賞賛なんていらないんだよ
誰かと競ってるわけじゃない
自分自身と戦ってるんだ

いつだって一生懸命な人は
自分から「頑張ってる」なんて言いやしない
分かったかい
歓声なんて求めてない
ステージに立ってスタンディングオベーションをされれば
素晴らしいことのように思えるけど
そんなの長い長い人生の中の一瞬に過ぎない
後から掘り起こして不安になるくらいなら
皆無に等しいんだ

そんな数秒のために何をする?
何を惜しんで何を捨てる?
考えるだけムダだ

ただ今を懸命に生きて
この日々の価値を探す
追い立てられるような人生の中で
ゆっくりと過ごせたことはあるだろうか

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