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オーストラリアで子育てシーンに片足突っ込んだ2年弱の話⑤

公園デビューなんていうワードが一時期聞かれたけれども、当時は一生のうちで一番公園に通った日々だった。私が主役な訳ではないが。

それまで日本で暮らしてきた感覚だと、芝生にハイハイの赤ちゃんを それいけっ!と放すのは言語道断のことだった。
けれども驚いたことに当時通った公園ではそれは特に珍しい光景ではなかったのだ。
ある日Aを抱っこ紐に、Oをブランコに、で3人で最寄りの公園で遊んでいた時のことだった。ご飯前の夕遊びの時間にちょうど仕事から帰ってきたYさんが合流。
3人に寄ってくるや否や、「彼女も遊ばないと〜」みたいな調子で私が抱えていた抱っこ紐からAを受け取り、例に習って それー っと芝生に解き放った。
びっくりした。

郷に入っては郷に従え とはこのことか。

びっくりしたものの、それ以来よくよく見てみると赤ちゃんたちがしっかり何かを学んでいるのが明らかではないか。
芝をちぎったりじっと眺めたり、ハイハイしたり、もちろん砂を口に入れるのは止めるが手足からダイレクトに地面を感じ取っている。

なんだ、汚い汚いはその後でいいじゃないか。
生まれたて・新品の人間たちが感受性が超豊かなうちにこの体験をあげておかなくてどうする。
衛生面ももちろん大事だが、同時に自分たちで何か感じ取ることの方がよっぽど健全だ、と180度考えが変わった瞬間だった。

異文化に触れるのが 楽しい!面白い! と思えるのは私にとってはこういう経験ができた時だ。

また一つ自分のアプローチ方法が増える、変わる感覚。

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