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#3 誰でも読めるMTG英語 any target に込められた意味

deal と any target

はい、今回のカードはこちら

《新米紅蓮術師、チャンドラ》

「Planeswalker(プレインズウォーカー)」ですね
プレインズウォーカーは基本的に伝説のパーマネントなので
「Legendary」が「伝説の」であることも解ると思います

長い文が多くて、読むのを躊躇しがちなカードタイプです
でも、このチャンドラは、忠誠度能力も短い文が3種類だけ

このくらいなら、きっと読めるはず!
さっそく最後の『-2』能力から訳していきましょう

Chandra, Novice Pyromancer deals 2 damage to any target

カード名の後に、いきなり「deals」という初見の動詞が現れました
ですが、問題ありません
その後に続く「2 damage」と「to any target」から推測できます
これは、そのまま「2ダメージ」と「any target へ」と訳して良いでしょう

『このチャンドラは「any target へ」2ダメージを「deals」する』

もうMTG的には「与える」1択ですね

英単語としては「配る」でしょうか
ポーカーの札を配る人を「dealer(ディーラー)」と呼ぶ事からも辿り着けそうです


では、最後に残った「any target

「target」は「対象」なので、問題は「any」だけ
「どれでも」と訳すよりは「任意の」とした方が自然でしょう

「任意の対象」

……日本語のカードの中で見たことない表現ですね
なら、強引にでもカードで見た表現に訳してみましょう

対象は「どれでも」良いんでしょう
しかし「2ダメージを与える」事も忘れちゃいけません
MTGでダメージを与えられる対象は……

クリーチャー」と「プレインズウォーカー」と「プレイヤー」ですね

「target」と単数である事も踏まえて訳すと……

『クリーチャー1体か、プレインズウォーカー1体か、プレイヤー1人を対象とする。
「カード名」は、それに2ダメージを与える』

あれ?このテキストって《ショック》と同じですね

いやいや、そんなまさか。
こんな長い日本語が2つの英単語に……

《ショック》

纏まってるー!


驚きはしましたが、短い分には読みやすくて助かりますね

add

続いて、真ん中の『-1』能力

add」の横に赤マナが2つ。それだけのシンプルな文章
もう雰囲気だけでも解りますね。「加える」です

爆アドなどのアドは「advantage(アドバンテージ)」のアドなので違いますが
「add」の意味を忘れても、そこから辿り着けそうですね

Elementals you control

残った一番上の『+1』能力がこちら

Elementals you control get +2/+0 until end of turn

文法は前回までにやった部分ですね
「get +2/+0 until end of turn」は「ターン終了時まで+2/+0修整を受ける」
「target」などの指定もないし複数形なので全体修整でしょう

「you control」は、主語と動詞で名詞を修飾しているので「あなたがコントロールする  Elementals」

「Elementals」も難しくありません。
クリーチャータイプの「Elemental(エレメンタル)」ですね
赤のエレメンタルには、チャンドラの名を冠したクリーチャーも多いですからね
ストーリーには詳しくありませんが、きっと関りが深いのでしょう

spend

今回は『-2』能力以外は、簡単に訳せてしまいましたね
簡単に読めるようになるのは喜ばしい事ですが、少し物足りない方も居るでしょう
ついでなので、チャンドラと付くエレメンタルクリーチャーも訳しますか

《チャンドラの火炎猫》

「:」の左側が起動コストなので、タップ型の起動能力ですね
タップで「赤1マナを加える」マナクリーチャーなのは解りました
気になるのは、次の1文です

Spend this mana only to cast an Elemental spell or a Chandra planeswalker spell

「spend」は後回しにして、「this mana」とは、「加えた赤1マナ」の事でしょう

次の「only」だけを見ると「唯一の」と思い浮かびますが
「only to 動詞」の並びだと「~する為だけに」です

今回「to」の後に置かれている動詞は「cast(キャスト)」
MTGプレイヤーなら聞いたことありますね。そう「唱える」です

すると最後の「spell」も「呪文」に間違いありません
つまり、それらを纏めると

『エレメンタル呪文かチャンドラプレインズウォーカー呪文を唱えるためだけに、このマナを「spend」する』

呪文を唱える為には、マナを「使う」もしくは「支払う」しかないですね
ここでは「使える」か「支払える」と解釈した方が、テキストとして自然でしょうか

おまけの homework

さて、これで2枚とも翻訳し終わりました
さすがに疲れましたね。次回まで頭を、ゆっくりと……

え?もっと翻訳したい?


仕方ありませんね
そんな方への宿題として、チャンドラ関連のカードを1枚

《紅蓮術師のゴーグル》

今回は、少し難しいので全てを訳せなくても大丈夫です
自分の出来る範囲で訳して、日本語のカードと比較するだけでも十分に勉強になります

ヒントとしては「spent」は「spend」の過去形か過去分詞です
「is」の後にあるので、過去分詞の受動態でしょうか
そして、ここでの「may」は「~してもよい」ですかね

それでは、また次回

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