正直不動産屋のウラ話し4

今回は不動産投資のお話しです。
不動産投資の本はたくさん出ていますので、ここでは本には書けないような不動産屋の騙しのテクニックをいくつか紹介させて頂きます。
不動産投資は真剣に取り組めば、とてもおもしろい物です。
資産を増やせますし、給料以外の収入も得られ、うまくいけばそれまでにない豊かな人生が送れます。
但し、不動産会社(営業)に騙されなければの話しです。
不動産投資も投資ですから、リスクとリターンがありますが、営業はリターンを強調して、リスクの説明はあまりしません。

例えば、新築ワンルームマンション。
30年ローンで毎月の返済額が、10万円。
家賃が12万円取れるから、毎月2万円のお小遣いになって、さらに30年経って売却すれば、売却額が全額自分の物になると営業から説明されたら、これは良い話しだと思いますよね?
他人のお金(家賃)で資産が作れて、毎月お小遣いも得られるのですから、良い話しです。
ただ、これにはリスクが全く考慮されてません。
新築時に12万円の家賃であれば、年数が経てば家賃は下がっていきます。
そのうちに返済額の10万円を下回り、お小遣いではなく逆に毎月差額分が負担になります。
1番大きなリスクは、空室リスクです。
どんなに人気のあるマンションでも、空室になる事はあります。
空室になれば、10万円の返済額は自己負担です。
2万円のお小遣いだと思ってたら、いきなり10万円の負担です。
1か月ならなんとかなっても、これが2か月3か月と続いたら、どうなりますか?
そういうリスクも考慮しないといけませんが、営業はリスクについてはあまり詳しく説明しません。
リターン(良い事)ばかりでリスクはサラッと説明して(私から言わせると騙して)、購入させます。
そうやって購入して、後からとても苦労した方をたくさん見て来ました。

ワンルームマンションなら、10万円,20万円の話し(それでも大きい負担)ですが、アパートやマンションの1棟物だと、そうはいきません。
10数年前から不動産投資が人気で、アパートやマンション、ビル等の1棟物がよく売れてます。
関連する本もたくさん出てます。
投資額は大きいですが、その分リターンも大きいです。
投資額が大きいだけに、より慎重に判断しないと大怪我します。

(悪徳)不動産屋がアパートやマンションで、よく使う手を1つご紹介します。
例えば、20部屋あるアパートがあるとします。
1部屋10万円の家賃とすると、月200万円の収入になります。
満室ですと、購入後即200万円の収入になりますが、半分の部屋が空室ですと収入は100万円です。
100万円の差が出ます。
当然購入する側にとっては、空室が少ない方が買いやすいです。
もし半分空室があったら不動産屋はどうするか。
まずは空室のカーテンを閉めます。
カーテンが無ければ、購入してでも付けます。
これは外から見た場合、一見すると住んでる方がいるようにする為です。
満室もしくはそれに近い入居状況に安心して、契約が成立したら、バイトや知り合いを入居させます。
家賃は不動産屋が持つので、ネットカフェ等で生活している方等、協力する方はいくらでもいます。
不動産の引き渡しが終わったら、徐々に退去させます(流石に一斉に退去したら怪しまれるので)。
満室だと思い安心して購入して、2〜3か月後にいきなり収入が半分になって慌てても、後の祭りです。
それだけではありません。
更に、空室のリフォーム費用も発生したりします。
購入前に空室の状況を把握していれば、そのリフォームや入居にかかる費用と時間を考慮して、購入するかどうか判断します。
そして購入を決めたら、当然リフォーム代も準備します。
それがいきなり(満室であればリフォーム代を準備してないのが普通)リフォーム代金と収入の半減で、ダブルの出費です。

不動産屋の話しを鵜呑みにしないで、自分で調べられる事は調べて、慎重に判断して下さい。
上記の例も、少しの手間で簡単に回避出来ます(騙されずにすみます)。

余談ですが、私の知り合いの投資家が、少し田舎ですが病院のそばにあるマンションを購入しました。
そのマンションは、ほとんどが病院関係者で入居は安定してるし、収入も多い方(医師や看護士)がほとんどなので、安心して投資できる物件だと営業されて購入したそうです。
それが引き渡し後間もなくして、ほとんどの方が退去してしまったそうで、よく調べてみたら病院の移転が決まっていたそうです。
田舎だったこともあり、病院がなくなれば入居する方は居ない(家賃を下げても難しい)ので、二束三文で売却し大損したそうです。
唯一の絶対条件である病院の事を調べなかった自己責任とは言え、多分事情を知っていた不動産屋は酷いですね!

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