正直不動産屋のウラ話し7

不動産投資の話しが続いたので、今回はリフォームに関するお話しです。
何年か前から、古いマンションを安く購入して、自分の好きな様にリフォームする事が流行っています。
間取りを変えられたり、自分のセンスに合った家造りが出来る等メリットがたくさんあります。
自分でもリフォームに積極的に参加すれば、さらに愛着も強くなりますし、お金の節約にもなります。
ここで大切になってくるのが、リフォーム会社選びです。
知り合いのリフォーム会社があれば良いのですが、そういう方はあまりいません。
大抵の場合は、購入した仲介会社の営業に相談し、リフォーム会社を紹介して貰います。
会社を必ず通さないといけないとか、営業個人の紹介でも良いとか、不動産会社によって違うと思いますが、そこには必ず紹介料と言うものが発生します。
会社を通せば会社に、営業個人が紹介すれば営業に紹介料が入ります。
私が在籍していた不動産会社は、営業個人の紹介は厳禁で、必ず会社を通して(会社と提携しているリフォーム会社)を紹介しなければなりません。
ただ、サラリーマンにとって、直接入る紹介料はとても魅力です。
悪い事(会社にバレると、紹介料の返却と降格もしくはクビとなります)とは認識しつつも、若気の至りか、私も何度か紹介料を頂きました。
私が紹介料を頂いて会社では、受注金額の10%が目安になっていました。
100万円の受注で10万円、500万円の受注で50万円もの紹介料です。
そこには請求書も無ければ、領収書もありません。
現金をそっと手渡してくれるのです。
当時は嬉しくて、チャンスさえあれば、紹介料を頂こうと積極的にお客様を紹介していました。

ただ、今になって冷静に考えてみると、この紹介料はどこから出ているのか?
リフォーム会社の利益を削って作ったお金でも、紹介料分を見積りに上乗せして作ったお金でも、どちらにせよ紹介したお客様からのお金に間違いありません。
利益を削って作ったお金であれば、紹介料の分リフォーム代を下げる事が出来ます。
上乗せした作ったお金であれば、お客様は割高の物を購入した事になります。
どちらにせよ、10%ものお金が消える事になります。
不動産を購入すると、引っ越し代や新しい家具や家電代等、出費が嵩みます。
そんな状況を知っている営業が、お客様の大切なお金を自分のお小遣いにしているのが実情です。
私自身、猛省しております(遅いですが)。
せめてもの罪滅ぼしに、リフォームする場合のアドバイスを幾つかお伝えしようと思います。

まずは、最低でも3社から見積もりを取って下さい。
そして、見積もり金額だけを比較するのではなく、内容を見比べて下さい。
金額が同じでも、部材や資材の金額、工賃は違いが出ると思います。
A社は工賃が5万円なのに、B社が10万円なら、B社に交渉が可能になります。
同じ資材に価格差が出れば、高い見積もりの会社に交渉が可能です。
総額の金額を漠然と、もう少し安くして下さいと交渉するよりは、説得力は増します。
また、見積もりをよく見ると、予備費とか訳の分からない項目が入ってたりします。
分からない項目は、はっきりと指摘して下さい。
ただ、金額だけ下げれば良いというものでもありません。
1番大切なのは、リフォーム会社の、そこの会社の社長の姿勢を見極める事です。
お客様のために良い物を造ろうとしているのか、単純に売上を上げるために仕事をしているのか?なかなか見極めるのは難しいですが、とても大切な事です。
見極めるのは、見積もりを作る時の打合せで、ある程度判断出来ます。
やたら高機能の物を薦めたり、これを付けた方が良いとか、金額が上がるアドバイスばかりしてくる会社は要注意です。
そこまではっきり分からなければ、「自分で部材や資材を探してくるから、それを付けて貰えますか?」と聞いて下さい。
お客様と一緒に良い物を造ろうとしている会社は、喜んで受け入れてくれます。
逆に売上至上主義の会社は、売上が上がらない上に面倒(スケジュールの調整等)になるので、はっきりと、または遠回しに断ってきます。
面白い程、対応が違ってきます。
実際にそのつもりはなくても、質問はして下さい。
会社の姿勢がある程度分かります。

参考にして頂ければ、幸いです。

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