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中学で「いささか」を使いこなしていたハムちゃんは相変わらず…

中学の同級生「ハムちゃん」は
シュッとした上品なお顔立ちでお嬢様を絵に描いたような人でした

私が憧れた理由は、私が使ったことのない「いささか」という言葉を
流暢に感想文にしていたからです

そのハムちゃんに
この間、偶然ばったりと会うことができました
以前に会った時から10年近くの年月が過ぎています

*―*―*―*―*

同じ街で暮らしていることは知っていましたが
すっかり大人になった私たちは、会う機会はありませんでした

その日、フード系のフェスに遊びに行った私は
屋根のあるテーブルを確保しパイプ椅子に座って
のんびりとビールやおつまみを楽しんでいました

良い天気にも恵まれて人出は上々
ビールの他にもレモンサワーやワインなどもありました
県外から特産品の海産物や肉などの出店がいくつか並んでいて
ワイワイガヤガヤと雰囲気は最高です

すると、隣のテーブルにハムちゃんらしき人が座りました
随分と会っていなかったから確信は100%ではなかったけれど
顔の感じ、歩き方、たたずまいなどを瞬時に総合的に判断して
確信は99%まで上昇しました

その上昇中の矢印の勢いを借りて
ハムちゃんらしき人の1メートルのところに近づき
顔を覗き込むようにして
「ハムちゃん?」と声をかけたのです

ハムちゃんは私の声掛けに一瞬驚いた表情になりましたが
すぐに満面の笑顔になり、お互いに
「久しぶり~!!」と声を合わせたのでした

中学生で「いささか」を使いこなしていたハムちゃんは
いささかほっそりとしていましたが
相変わらずお上品で気品がありました
そして、相変わらずの大酒飲みでした(笑)

お互いにビールが入った透明のカップを持ちながら
少しだけお互いの近況を報告しあい
その後は大人の距離感でフェスを楽しんだのです

10年くらい会っていなくても
人の判別って分かるものですね

ハムちゃんが元気で良かった
また、あの場所で会うかもしれません
その日を楽しみにしています


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