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僕が思う短答試験対策 各論編

はじめに

前回の記事に引き続いて、科目ごとに自分なりの意見をまとめてみました。読まれる際は、総論を読まれた方がわかりやすいかもしれません。
なお、前回同様、おすすめの勉強方法としてではなく、勉強方法を考える際の一例として参考にしていただけたらありがたい、といったものになります。
お気をつけくださいませ。

○憲法

・総則・人権・統治機構でしっかり頭を分ける。

総則と統治機構

・統治機構は、判例と条文両方とも聞かれるため、面倒臭い。自分は、条文問題についてはある程度素読していた(条文少ないから)。
・基本書は、芦部憲法(短答だから)。憲法は学説がいろいろありすぎるが故に芦部からでている雰囲気がある。ただ、雑でいい気もする。典型論点がわかったら良さそう。

人権

・基本書の代わりに判例百選の要旨を全部読む。これはおそらくマスト。だって、ここからしかほぼ出ないから。
→明らかに書いてないみたいなことは問題にならず、どこかで誰かが言ったこと(学説や補足意見等)が問題になってそう。だから、基本書とか要旨以外の補足意見等を丁寧に読むと別途頭の中で分類が必要になるから大変。論文対策上は、必要になりそうだが、予備試験の段階では、とりあえず要旨の把握で足りるといえば足りる。余裕があるなら、学説等も把握して、分類をする(自分は分類を飛ばすために、予備試験時点では、要旨しか見なかった、しかも百選の)。

まとめかた

・自分は、百選に付箋等をつけてまとめていた。総則総論は、解説のページ等をコピーしたりして貼り付けたりしていた。

○行政

・予備試験で、勉強は間に合わなかった。これを後回しにしたのは、一番論文に生きないと感じたから(処分性、原告適格、訴えの利益等はしっかり抑えた)。ただ、短答の段階で、訴訟要件をしっかり理解することは絶対に求められると思う。基礎を盤石にして、戦う科目のはず。だから、基本書は多めに採用していて、まず、①行政法解釈の技法(短答の段階では読んでいなかったが、これを読んでいたら、体系的に勉強が進むので間に合っていたかも)②有斐閣ストゥディア(もしかしたらいらないかも、ただ、薄いからすぐ読める)③基本行政法(行政手続法だけはここがわかりやすいはず、他は知らない)。他の科目は1章ずつ読むのをお勧めするが、行政法は、一旦全部先に読んでから、もう一回、問題読む前に、②をかるく読んでから始めるのがいいかもしれない。

・論文で不服審査法は出ない気がするけど、これを頭に入れるとなんか、体系的理解が進む気がする。行政法は、民訴刑訴と違って、訴訟を意識するのを忘れがちな気がする。でも、あくまで訴訟である以上、その観点は忘れない。実務を意識すると不服審査法等があっても、あまり邪魔に感じない気がする。

・ただ、何度言っても自分はそこまで到達しなかったので、あくまで予想。

○民法

・自分の勉強が進んでいないから自信がない。ただ、大まかな流れは総論と同じと思う。どういう問われ方がされる、ということがあんまりまだ考察できていない。でも、条文がダントツで多いから、より、体系的に学ぶことは必要になると感じている。

・基本書は、総則と物権は、民法の基礎。他はきめあぐねている。

○会社法

・とにかく条文。これだけは、絶対逐条テキストをお勧めする。基本、会社法は、条文にすべて書いてある。それをしっかり、操作できるようにすればいける。特に、組織再編はインデックスを張ることをお勧めしたい。何度も同じことが書かれていることが逆に丁寧な条文構造に感じる気がする。

・短答の話が一番論文に生きているのが会社法な気がする。

・よく、募集株式の発行等と新株予約権が混ざったり、監査等委員会設置会社が意味わからなくなったり、する人がいる。これは、まさに、分類の話だと思う。分類と条文で丁寧に読めば理解できるはず。

・計算の部分は、簿記等をやっている人が身近にいれば理解しやすいかも。自分は、会計士を目指すものが兎角にいたため、そこに聞いて理解を深めていた。多分、過去問でも対応できると思うけど、剰余金等が理解しづらい。

・商法、小切手法がめんどくさい。小切手法は、2023年以前は2問でていたが、2023は1問になった。社会の流れ上増えるとは考えづらい(わからないけど)、そこで、効率を考え、攻めるなら、小切手法は捨てる(自分は、学部2年の知識を持ってうーんと悩んでいて、本番は運もあって、当てた。時間があるなら早川先生の手形・小切手法を読めばいいと思う)商法は、自分は逐条テキストを読んだ。逐条テキストは過去問をまとめてくれるので、過去問を解くと当たり前だが、解けるようになる。だが、それでいいように感じる。過去問レベルが解けないならば、他の受験者と差が生まれる。みんなができないところで差を産む必要はないと考えていて、ただ、その中でもみんなができるところは致命傷になるので、そこだけはしっかり防ぐ。

・基本書は、田中亘先生の会社法を読んでいた。

○民訴法

・民訴は、条文、判例、民訴の原則、という3パターンで問題がでるから、少し難しい(憲法の人権は判例だけ、会社法はほぼ条文、というのと比べると、というレベルの話)。民訴の原則とは、雑にいうと不文の領域、つまり、弁論主義や既判力の理解等を指す(判例に重なるが)。

・原則の理解は論文に直結する。論文ができる人は多分初めから原則の部分はできそう。自分は、論文用の一元化を短答と分けていたので、原則だけはそちらにまとめていた。

・基本書は、リーガルクエストしか読んでいないので他はわからない。ただ、手続きの流れは意識する必要があるので、その時に、どの基本書でも黙示の有用性に気づく。ただ、リーガルクエストは訴訟の流れとのリンクが微妙と言えば微妙な気もするので不満(論文はわかりやすい)。

○刑法

・各論は罪ごとにかなり問われ方が違う。例えば、窃盗や傷害は判例法理、放火賄賂は大体条文の適用ができるか問題など、と理解している。

・総論は結構判例が聞かれる。因果関係とかほぼ判例。そう言いながら、刑法総論短答の判例は多分論文ができたら、妥当性で分かりそう。

・基本書は基本刑法。これがいい、というわけでなくて他を読んでいないというだけ。

・過去問をやると問われ方がわかるからまとめ方もそれに合わせてできるようなる気がする。

・判例が多いゆえ、総論は丁寧に読むが、各論は雑でもいいかも。

○刑訴法

・手続きの流れを意識するのが鉄則。論文で問われなかったり、条文が準用されることが多かったりなどあって、いまいち、把握しづらい。ただ、それらも、捜査→公訴提起→公判→判決のようにしっかり、流れを踏まえることで少しわかりやすくなる。

・結構基本書を丁寧に読んだ。自分は、リーガルクエスト。ただ、今思う最適は、まず、何個がYouTubeで刑事訴訟の流れを説明してある動画を見て、全体を把握する。その後、基本刑訴法1を読む。そして、そこから、やっと、自分の基本書でいい。自分は、リーガルクエストにしたが、基本刑訴法2でもいいかも、読んでないから知らない。

・手続きの流れは、司法試験に出ない点が多いが、心をおらない。億劫だと予想しているのが、公判前整理手続きのくだりだと思う。その他色々細かい。

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