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#013 読書記録(2035 10年後のニッポン)④産業

「2035 10年後のニッポン」(堀江貴文著)④産業では、10年後の産業の未来予想が根拠をもとに書かれていた。日本産業をリードしているトヨタ自動車がEV自動車の出現により危機に立たされていることや韓流エンタメがなぜ世界で大ヒットするのかと言ったことまで書かれていた。
 産業は、子供達が将来活躍する社会に直結する。Chapter①AIでも述べたが、教員として今教育している子供達が10年後に羽ばたく未来予想をしっかり立てておくことが大切だと思った。本書に書かれていたが、今我々が携帯電話としてイメージするのはスマホである。10年後の未来において、自動車としてイメージするのはEV自動車、しかもそれは、スマホのようなアップデートがネットを通して日々行われる、大きなパソコンのようなものが主流になっているかもしれない。

日本の産業は三極化する

 エリートは大企業社員、野心的な人材はベンチャー企業に、それ以外はミクロな企業に乗り出す。と書かれていた。「ミクロな企業」とは、メルカリで物販を始めたりYoutubeで商品やサービスを売ったりする事業のことを指している。そして、この「ミクロな企業」が我々に新たな選択肢を与えてくれる。インターネットが普及する以前は、大企業か中小企業、ベンチャー企業など、大小あれど何かの組織に属することが基本だった。しかし、インターネットの恩恵を受け「ミクロな企業」が生まれることで組織に属さず働くという人が多くみられるようになる。
 また、「ミクロな企業」だと趣味を極めてサービスを売ることができるなど、自分の「やりたい」を仕事にすることが容易になっていく。これまでは、「やりたい」を見つけても「やりたい」で稼ぐことができる場所(企業)を探す必要があった。今は「やりたい」をそのまま仕事にすることができるのである。
 日本社会は、まだ学歴至上主義が残っている。また、学校教育も一斉授業が基本で、枠にはめているように感じる。10年後は、「ミクロな企業」が社会も個人も豊かにしていく。だからこそ、より個人にあった教育を進める必要がある。それが、令和型の教育「個別最適」「協働的」な学びであると思った。

「会話」が付加価値になる

 本書では、高齢者が無料のコールセンターに電話をして、雑談をする人がいると書いてあった。少子高齢化社会において、話し相手がいない高齢者が「話したい欲求」を満たすためである。日本は、これから人口が減ることに加え、AIの到来で人とコミュニケーションをとる必然性が減ってくる。そうなると、今度は自らコミュケーションを取りたくなってくる。「話したい欲求」を抱くのは高齢者だけではない。
 「話したい欲求」を満たすことがサービスになる。以前、見られていた職場内での雑談や地域での井戸端会議と言ったものが、サービスとてし成り立つ時代がくる。現に、インターネットを通じてのコミュニティやオンラインサロンというサービスが増えてきた。以前は無料で近くで行われていたものに、お金を払ってオンライン上の場を求めるのは違和感が正直あった。しかし、オンラインのコミュニティやサロンは、自分の趣味嗜好に合う人たちが集まっている。コミュニティの質は、個々に応じた良いものになっているのである。

まとめ

 今回は、Chapter④産業に視点を当ててまとめてみた。10年後の未来は「明るい」「面白い」と私は感じた。技術が発展する一方で、アナログ(ここでは会話)の必要性を感じるようになる。実に、人間らしい。教育現場においても、ICT、GIGAスクール構想、生成AIなど技術の恩恵を最大限受けつつ、会話やコミュニケーションなど人と人との触れ合いの良さを一層伝える必要がある。
 また、私自身もオンラインのコミュニティに参加しつつも地域の自治会活動や消防団に積極的に関わることで、身近なところでの人との関わりを大切にしていきたい。


まとめ

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