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#046 強みと弱みはトレードオフ

 最近、渡辺道治先生のVoicyに出会い毎朝聞かせてもらっている。渡辺先生は、「語り」が有名で学校、日本に留まらず、一般企業や海外でも講演を行なっているそうだ。詳しくは、全く知らないので今後、著書を読んだりセミナーなどに参加したりして自己研鑽に励みたいと思う。
 今回は、渡辺先生がVoicy内で「強みと弱みはトレードオフ」とおっしゃられていたことが心にささり教育では特にその視点が大切だと思ったため、考えをまとめてみた。

トレードオフとは

 トレードオフとは、「一方を追求すると、もう一方を犠牲にしなければならない」というもので「両方できない関係性」のこと指す。例えば、良い品質の商品を求めると価格は下げれない、喫煙を求めると健康問題は避けれない、などがある。
 では、学校現場、児童生徒理解に落とし込むとどうだろうか。積極的に発表し、クラスに影響力をもたらす子に限って、廊下を走ったり私語が多かったりしないだろうか。いつも慎重に物事を考え、ノートに素晴らしいことをまとめる子に対して、もっと積極的になってほしいと思うことはないだろうか。渡辺先生の話を聞きながら、わたしはクラスの様子を思い返してみたがまさにトレードオフの関係で「長所が課題(短所)に」「課題(短所)が、長所に」なっていると思った。

リフレーミング

 これはまさに「リフレーミング」だと思った。リフレーミングとは「物事の枠組みを変え、違う視点から見ること」である。学校では、リフレーミングの考えを利用して、子供達を見るように言われていると思う。リフレーミングを行うと短所が長所に変わるのである。以下に、学校で使えそうなリフレーミングの例を挙げる。
・飽きっぽい=素直
・いいかげん=おおらか
・意見が言えない=争いを好まない
・いたずら=活動的で元気
・威張る=自信がある
・うるさい=明るい、活発
・偉そう=物知り
・怒りっぽい=感受性豊か
・臆病=用心深い
・落ち着きがない=活動的
・おとなしい=穏やか
・かたい=礼儀正しい
・カッとしやすい=情熱的
・軽はずみ=積極的
・考えが浅い=率直な
・頑固=一貫性がある
・気にしない=堂々とした
・気持ちの切り替えが苦手=徹底している
・空気が読めない=動じない
・口が軽い=嘘のつけない
・口が悪い=素直
・くらい=知的
・こだわりが強い=最後までやり抜く
「あ行」から「か行」まででわたしが思いつく限り上げてもこれだけある。こうやって並べてみると、短所は、全て長所として捉えることができるのである。

短所は長所

 上記のように並べてみると、短所と思っていることは全て長所になることが改めてわかる。弱みではなく、強みになるのである。しかし、渡辺先生のおっしゃる通り「強みと弱みはトレードオフ」の関係で、両方を求めることはできないのである。だったら、視点を変えることで、全てを強みに変えれば良い。「落ち着きがないからダメ」ではなく、「その積極性を活かして、〇〇に挑戦してみたら。」や「動きながら覚えるともっとたくさん覚えることができそうだね。」など弱みと思っていた強みを生かした支援をしていけば良い。

みんな変人

 渡辺先生の話の中に、「みんな変人である」というものがあった。一般的に普通を求めたり自分が普通だと思っていたりすること多いが、「普通ってなんだろう」と疑問を投げかけていた。私は、自分が変な人間だと思っている(課題だとも思っている)。しかし、学校では普通を求められるし、子供達もよく「普通に考えればわかるじゃん。」「普通はこうだよ。」といっている。
 渡辺先生の話を聞いて改めて「普通」というワードに違和感を覚えた。「普通って何?」。リフレーミングの項目で考えると、「落ち着かない子にとっては、落ち着くことは『普通ではない』」し、「こだわりが強い子にとっては、好奇心旺盛で興味が移り変わりやすいことは『普通ではない』」。そう考えると『みんな普通ではない』のである。
 みんな普通ではないから、社会が成り立つし、発展し続けられる。これからは、みんな変人で、そのことがとてつもなく良いことであることを伝えられるようにしたい。

まとめ

「強みと弱みはトレードオフ」という渡辺道治先生の話を聞いて、感じたことを書いてみた。私は、飽きっぽいいし、深く考えずに思いついたことをすぐに行動に移してしまう。これは好奇心旺盛で、学びを実践に変える意欲が高いという「強み」でもある。noteに考えをまとめ始めたのもその性格のおかげである。
 このように行動できるのは、教育・育児におけるプロフェッショナルでありたいという思いがあるからである。もう少し、詳しくいうと、「小学校教諭として、あらゆる小学生に質の高い学びと健やかな成長を促すため」「父親として、我が子が幸せな人生を切り拓くことのできる能力の素地を身につけるため」である。その目的に向かって、弱みではなく強みをとことん強みとして生かしながら、これからも精進していきたいと思った。

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