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『グアテマラの弟』読書感想文

メンバーシップ【cafe de 読書】
2月の課題図書は、片桐はいりさんのエッセイ。

弟さんの住むグアテマラに滞在する話や、弟さん一家が来日する話、家族の話です。


エッセイ、好きですね。
いちばん読書にハマっていた10代の頃も、よくエッセイを読んでいたなあ・・。

グアテマラといえば。
コーヒーと、ティカル遺跡。
メキシコの近くにあって、スペイン語圏。

行ったことのないわたしが、思いつくのはこれくらいですが

土地そのものというか、文化も人も国の事情も
まるっと楽しく伝わってきそうなのが、この本。

みんなで食事を作って、シエスタでのんびりして、
細かいことは気にしない。
不便なこともあるはずだし、ビックリするような事件もあったりするけど、人々はのびのびと暮らしています。

他国の文化が良く思えてしまうというのもあるかもしれませんが、
著者の片桐はいりさんの感性が、また素敵なのだと思う。



わたしも過去にグアテマラについて、少しだけ勉強したことがあります。

社会人になって最初に勤めた職場を、わたしは3年で辞めました。
そのとき何故かとても疲れてしまって、しばらく休息をとることにしたものの、
何もしていないというのも耐えられず。

そうだ旅行に行こう、と現実逃避のように調べ、それまであまり関心がなかった世界遺産や、他国の文化を知ることになりました。

グアテマラのティカル遺跡も、そのときに知ったひとつでした。

結局わたしは、ティカルのツアーは選ばなかったのですが(お金も無かったし…)
その頃聞いてなんとなく記憶に残っていたラテンの国の話が、この本を読みながら、たくさん思い出されてきました。

当時は時間もあったので、行きたい国の歴史や文化、地域の事情などを少しずつ学んでいたのです。
それがまた楽しくて、旅歩きに憧れるようになったような。

その辺りの国はコーヒー豆の名産地だけれども、ほとんどが輸出用で現地では売られていないことも、そのとき聞いた記憶があります。
わたしがよく行くコーヒーショップの豆も、たぶん・・。

グアテマラの日常の、楽しい話がいっぱいの本ですが、
なぜか印象に残るのが、お土産から珈琲豆にハマっていくお父さんのエピソード。

家族の、どこか不思議なつながりが感じられます。

どんなに遠く離れていても、距離は関係ないんだろうな…なんて。


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