突然キャタピーになってしまう話

タイトルを見て「お、なんだカフカの変身のことか？グレゴール・ザムザの変身っぷりはお前、それはもうキャタピーなんてレベルじゃないぞ？」と思われた方もいるかもしれませんが、違います。「突然ポケモンのキャタピーの鳴き真似をしたくなってしまう」という私の話です。

人は誰しも狂っていて、他人には話せないようなクセや習慣みたいなものがあると思います。それは私も同様で、突然キャタピーの鳴き真似をしてしまうというクセというかほとんど発作に近い、私自身にも止められない行動をとることがあります。幸いにも今まで電車や会社でそれが起きたことはありません。家にいる時…例えば湯船につかっている時や、部屋を暗くしてさぁ寝るぞと布団に横たわった時にキャタピーの鳴き真似をしたくなってしまいます。

「そのキャタピーの鳴き声ってゲーム版なの？アニメ版なの？」そう疑問に思われた方もいるかもしれない。恐らくNINTENDO64の『ピカチュウげんきでちゅう』に出てくるキャタピーに一番近いです。

しかし実際キャタピーの鳴き声に似てるのかと言われれば似てないのかもしれない。私自身が「これはキャタピーのモノマネだ」と思っているけれど、その実「私のイメージするキャタピーの鳴き声」を出しているだけなのかもしれません。

「一体全体なんだってまたキャタピーなんだよ」そう疑問に思われた方もいるかもしれない。正直私もよく分からないまま、なんとなくキャタピーになってしまうのでどうとも言えません。「キャタピーじゃなくてもピカチュウとかでもいいだろうが」と思う方もいるかもしれませんが、違う、そこはピカチュウじゃないんだよと強く言いたい。自分でも理由はよく分かりませんが。

私は細々と一人暮らしをしているので、キャタピーの鳴き真似をしても当然「お！キャタピーがいる！」という反応は返ってきません。実家暮らしをしていた頃は、リビングでテレビを見ている時に鳴き真似をすると妹が「お！キャタピーがいる！こいつ！この野郎！キャタピー！」と言ってくすぐってきたり、なにがしか反応があって楽しかったな。

突然キャタピーの鳴き真似をするという行為について考えてみると、やっぱり私自身、疲れているのかもしれません。会社で1日仕事をして、家に帰ってきて家事炊事をこなして…また朝起きて弁当を作って会社に行って…。暗い部屋の中、おもむろにﾝｱｵｫｫｳ…と一鳴き。キャタピーになっても一人。人生は長いかもしれないし、短いかもしれない。ある日起きると私もグレゴール・ザムザよろしくキャタピーになっている、そんな朝が来るかもしれません。