帝王切開オペ中の流れ

早速オペの準備がはじまる

2階の206が私のお部屋になりました。
案内されると、入院衣に着替えて今日からの流れの説明を受けます。

オペの時間は先生の外来の終わりと、近隣からヘルプで来てくださる前立ちの先生の到着時間が確定したら決まりますとのこと。
私の選んだ産院は個人病院のため、緊急帝王切開の場合は近隣のドクターに連絡をし来てもらうというお互いの連携により成り立っているそうです。

車から事前に準備しておいた、陣痛バッグや入院バッグを夫が部屋に運んでくれます。更に足りないものなど一度帰宅して再度病院へくる運びです。
というのも、お互い緊急で入院になるとは思ってなくて家をまた戻ってくる前提で出ていたので準備が整っていなかった感じです。
むしろ来週の出産だろうくらいの心づもりだったから…

11時00分
処置室へ行き、浣腸と抗生物質の点滴がスタートします。
お腹や背中、陰部の剃毛をしてもらいます。
麻酔をかける為に必要だそうです。

11時30分
部屋に戻り少し横になってその時を待つ感じです。

オペの時間が決まりいよいよ

11時55分
萩原さーん決まりました！

12時15分麻酔開始
12時30分オペスタートで確定です。

えええええ？
そんないきなりくるの？笑

雰囲気だと外来が終わって準備して、14時頃じゃなかった？
近くの先生との連携もそんなに早くとれちゃうの？
えええええ？？
驚きの連続。

と、まさかの心の準備なんてする間もなく、あと15分後にはオペ室入りだ….
いきなり、心拍数があがります。
ドキドキ、ドキドキ。

こここここ、怖いよ。。
やっぱり怖いっす。

でわ、旦那様に連絡してください！
と言われたけど、夫よ間に合うのか？笑

この時夫はすでに自宅に戻っていました。
お互い14時頃だと思ってるから彼もびっくりしたんじゃないかと思います。

LINEで12:30オペ開始　急いで
と電報の様なLINEを送りました。

12時10分
オペ室入室
丸裸にされて、イソジンの様なものをお腹と背中に沢山かけられます。

横向きになりお臍を除いて、丸くなってねぇ。
というけど、臨月妊婦にはキツい体勢。
背骨を丸めて突き出し、背骨の間に針をいれて麻酔を行うためにこのポーズをとらされます。

第一段は麻酔導入とやらをいれるのだが、これがモロに痛いのよね。
動かないでね。と言われるが当然無理。
極力耐えるがなかなかの激痛。

ここから、麻酔いれていくからね。と言われました。
麻酔の針は確かにそんなに痛くはないけど、不快極まりないし、時々痛い。

そして、麻酔を刺し終わったら、はい、これでオペは終わった様なもの！
とのこと。
帝王切開は何やら赤ちゃんを出す事より、この麻酔が難関という事らしい。

なるほど、段取りの方がやっかいな案件なんだなぁ、と理解。
オペ室も緊張感が緩んだのがわかった。

とにかく血圧のコントロールが大切なのね？
というレベルで1分間に4.5回測ってる。

麻酔があるって、色々なコントロールが必要なのだと改めて理解。
そして、吐き気がないか3分に1度くらい聞かれます。
これ吐いちゃう人もいるんだなぁ。

麻酔後は頭は動かさないでくれと、オペ前に看護師さんから指示を受けていました。頭を振ったり、早く動かすと頭痛や吐き気の原因となるから、ゆっくりゆっくり動作する事をキツく言われていたので、吐き気がないか？など諸々の質問に対する返事も私は目で合図を送っていた。

声も出るけど、手も動くけど、私は目を閉じて、声もほぼ出さず、ただただ、じっとしていました。

ついに赤ちゃんとご対面

12時30分
ご主人入室してくださいと声がかかり、看護師さんが呼びにいきました。

萩ちゃん間に合ったんだ。
とホッとしました。

白衣をきた夫が左側に立ち、私の手を握り、右には私をずっと支えてくれて手を握ってくれている担当看護師さんがいて、両手は愛のある人のぬくもりで守られていました。

これにどれだけ救われたか。
手を握ってもらえる事がとてもありがたかったのを覚えています。
そしてもう麻酔が終わった段階で恐怖心は0になっていました。

12時35分
執刀医の先生からコールがかかった

メス。

キタ！始まった！ドキドキしてきました。

あ、お腹裂かれた。
なんとなくわかります。
勿論痛くはない。でも、感じる。

執刀医の先生がショッピング好きな事、奥様とのデートの事、そんな事や新型コロナのワクチンの事を話している。
周りに5人ほどいる看護師さん達もその話にのったりして、笑い声さえあがっていて、変な緊張感がない。

変に専門用語が飛んだり、今のお腹の中の話をされたら、怖くなっていたと思うので、このような雰囲気にすごく救われたなあと思います。

これは、気遣いというか、こういうパフォーマンスなのか？
ってくらいアットホームで本当に嬉しかったです。

そんな事もありリラックスしながらのオペに。
時々目をあけると夫が大丈夫？と声をかけてくれました。
ありがとう。

12時40分
その瞬間はいきなりきました！
突然胃が軽くなり、呼吸がしやすくなる。

オギャーオギャーオギャー！

あ、赤ちゃんが出たから？
めちゃくちゃ私、今息がしやすい。
胃が楽になったよ！
あースッキリした。
1秒位の間にそんな事をおもった。

おめでとうございます！
12時40分元気な女の子です！

感動の瞬間

その瞬間、号泣。
声は出さないけど、目から大量の涙が溢れて、とても幸せな気持ちでした。
想像以上の感動でした。

夫の真横で赤ちゃんがケアされていて、肺などにたまった羊水をだしてもらい、身体を拭いてもらい、体重をはかるなどが行われていました。
看護師さんの手際の良さが凄かったです。

私はゆっくり頭を左にむけ、それを見ていました。ひたすら涙が止まりませんでした。

私はここからお腹を塗ったり、胎盤を出したりの処置です。20分ほどオペ台で先生達の世間話を聞いていました。

13時05分
オペ終了

13時10分
部屋に到着

この後、麻酔明けに訪れる恐怖体験がある事など私はまだ知らない。
夫と「一瞬だったねー」などと話をしていました。

14時15分
コロナという事もあり、付き添いは早々に引き上げさせられます。
本当は30分という決まりもあったようですが、小1時間許されて、こういう柔軟性は有難たかったです。

続く。