「スティーブ・ジョブズ1.0」の真実(前編)
しかし、これは、
どう考えたって、変な組み合わせだ-
1984年1月24日。
スティーブ・ジョブズはステージの上にいた。
「これがあれば、なんでも思い通りに表現できる」
と、自信たっぷりに聴衆に訴えている。それは、アップル社が「マッキントッシュ」を世界にデビューさせた瞬間をうつした、過去の映像だった。
ただ、私の視線は、ジョブズではなく、マッキントッシュの画面に集中していた。そこに映っていたのは、1枚の絵。描かれていたのは、流れるような黒髪をくしでとかす妖艶な日本人