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私の原点

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NHKの取材者たちの「原点」はどこに?ルーツを語った記事のマガジンです。
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2021年2月の記事一覧

24時間365日臨戦態勢 NHK社会部災害担当デスクを突き動かす“おまえの原点は何だ?”

「あっ揺れた…地震!」 「この大雨いつまで続くのか…大丈夫だろうか」 そんな時、すぐにNHKをつけて情報確認をする方もいらっしゃると思います。 NHKの報道の根幹のひとつは、間違いなく災害時の報道です。 初任地に赴任したNHKの新人職員。 職種問わず、まずたたき込まれるのが災害報道への心構えと行動です。 大きな揺れを感じたら、呼び出される前に出勤。大雨や台風の時は、気象台や各市町村、警察・消防と連絡を取り合って情報収集。 技術チームはいち早く中継態勢を組みます。

何も考えていなかった「僕」が当事者だった「彼女」と出会って3月11日が自分ごとになるまで、それぞれの10年

あの日の僕は、神奈川で暮らす高校1年生だった。特に被災地に深く思いをよせることもなく。 あれから10年。26歳の僕は岩手に住むNHKのディレクターで、東日本大震災の番組を作っている。 のん気そのものだった学生時代 高校時代の僕はラグビーの練習に明け暮れる毎日で、あの日、3月11日は練習で足を捻挫して整形外科で順番を待っていた。「試合に出られなくなったら嫌だなぁ」とか「当分は練習休めるな」などと思っていた午後、突然あの揺れがきた。 雑居ビル4階のクリニックはかなり揺れて

ちょうちょ記者、ついに”貴婦人”ブータンシボリアゲハと遭遇したけど「おまえが叫ぶな!」

幼少期からチョウを追いかけてひょんなことからNHKの記者になり、取材でつかんだ「幻のブータンシボリアゲハ」の生息情報に、興奮した勢いで専門家による調査隊を自ら結成。周囲のありがたい手助けでついにブータンに降り立ったという、はい、斎藤基樹です。 (前編の記事はこちらです) 8月4日 みんなそろって首都出発!2011年7月に羽田を発ち、ブータンに到着してからの数日は関係機関との取材交渉に追われました。というのもブータンシボリアゲハが生息するとみられる谷は中国やインドとの国境近