【放送部の思い出7】大学生NHKコンクール
なんの成果も出ずに時は流れて
親の仇かのように部活に打ち込んではみたが、結局その努力が実ることはなく、最後の3年生の時は県大会で敗退し、代わりに彼女が(寝取られたけど復縁した)優勝して全国に行くという何よりも情けない結末を迎えた。
言い訳すると大会の会場のクーラーが効きすぎて鼻が詰まって朗読がボロボロになったのが敗因だった。言い訳だね。
彼女に順位を越された悔しさに耐えきれず卑屈な態度を取ってしまい、結局そこから次第に愛想を尽かされ振られてしまった。こういう時男の器の狭さバレちゃうよね。
部活を引退し、やることが無いので遊戯王をしていたら、高校生活は終わってしまった…。
放送部が忘れられずラジオサークルへ入部
心新たに大学生になったわけであるが、これから新しい部活動に入って色んなことにチャレンジする選択肢もあるにはあったが、やっぱり放送部でたくさん学んだことを無駄にするのは惜しい気がした。
やはり3年間ほとんど休まず訓練した分野のスキルを捨てるなんて勿体無いし、そもそも僕が入った大学、日本大学芸術学部の「放送学科」だし。
放送部に未練タラタラである。タラタラしてんじゃねーよ!
そのためサークルは「オーム研」というところを選んだ。
完全に危ない名前のこの部活は、正式名称「オーディオ無線研究会」。
ゆるゆるとラジオ番組を作る部活だ。決して祈ったりお布施したり崇めたりするようなそういうアレでは断じて無い。
学園祭では風の谷のナウシカの王蟲(おうむ)をモチーフにした料理、「オームライス」を作ろうと目論んだが卵や米の管理に非常にコストがかかるため断念したことがあったがそれもいい思い出だ。
え?大学生もNコン出られるんですか?
相変わらず友達は部内にしかおらずぼっちが辛くて授業をサボって留年の危機だった私の元に、部活の友人がやってきて言った。
「なんか大会出ようよ」
ええ〜?正気でゴザルか?
「どうしたのさ急に」
「このままオーム研でタラタラ部活してたらなんかダメだと思う!」
「そりゃ確かにね〜、部活っていってもたまにラジオ番組作るだけであとは部室でUNOしたりタラタラしてるだけだからね〜、物足りないよね〜」
「でしょ?!だからもっとしっかり部活やろうよ!」
「でも〜大会ってなんかあるの〜?」
「NHKコンクール大学生大会があるって」
「は?聞いてないんだが?」
急いでiPhone4Sでネットを開いて検索すると…確かにある…。
会場は京都なのでNHKホールほどの巨大な大会では無いが、一応あるにはある。
しかしもう締め切りがあと3ヶ月ほどしか無かった。
今から3ヶ月以内に選手を集め、読みの訓練を仕上げ、大会に出場できるだけの実力をつけないといけない…。
オ…
オラ…
ワクワクしてきたゾ…!