見出し画像

#5 スウェーデン語 SFI国家試験 Dレベル 受験報告

SFI(移住者のためのスウェーデン語学校)にて、国家試験Dレベルを受験しました。このレベルがSFIにおける最高レベルであり、これに合格すると次の段階(職業訓練校・成人学校)に進めます。試験内容は会話、作文、読解、聴解で、2日間に分けて行われます。

この試験を受けるためには、授業をきちんと受けているかは当然のこと、授業内で行われる事前テストにて受験資格の有無が担当講師により判断されます。受験資格の有無なんて言わずに、とりあえず全員受けさせてくれたらいいのに…と思いつつやれるだけのことはやりました。授業の終わりに、先生が別室に向かい、ひとりずつ呼び出して受験資格の有無を言い渡されるときは異様な雰囲気でした。

と言うのも、クラスで活発に発言する人や、なんとなく(!)流暢に話せている人が留級となり、私のように授業中(指名されない限り)全く話さない人が受験資格を得る…、という状況に「なぜ?」という空気が感じ取れました。

私もこのコースの最後の方の授業でやっと気がついたのですが、流暢に話せてすごいなあと思っていたクラスメイト達は、だいたい語順や語形変化を気にせずとにかく早く反応し、速くしゃべるだけで、実は正確性に欠けていました。先生たちは、いわゆる「汲み取る力(語学講師あるある)」があるので彼らが何を言っているのかを理解し、スウェーデン語でのやりとりが順調になされているように聞こえていました。

なので、彼らは作文を大の苦手としていました。クラスの大半がこの類なので授業内容の半分は作文に割かれていました。私のような逆のタイプ、作文を得意として会話練習をもっとしたいと思っている人間にはつまらない日々でした。学校に行っても会話力は上がらないと思い、italkiで会話相手を求めたりもしました。

さて、試験当日。ボリュームたっぷりの試験内容です。
読解:
「情報読み取り系」と「中文、長文読解」の2種、それぞれ90分
聴解:
ニュース、伝言、インタビュー、2人の会話の内容
作文:
「友人へのメール(お勧めの観光地)」と「意見文(交通事情)」
会話:
「独話(印象的な場所)」と「対話(ネットの問題点)」

■受験後の感想
やれるだけのことはやったので、もし試験に落ちてももうSFIには戻りたくない…。独学に切り換えよう。こんなことを思っているのは私だけかなと思っていたら、会話テストの待ち時間のときに、対話の相手となったクラスメイトのシリア人の男性も「僕ももうSFIには戻りたくないよ~」とのこと。どうやら男性にとっても、このSFIは居心地の良い場所ではないようです。

試験内容についてですが、かなり実践的な、CEFRに基づいて構成されたものだとわかる中身でした。合格、不合格はもうどちらでもいいので、どこが間違っていて、何が正解なのかを知りたい…そう思うぐらい興味深い内容でした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?