「自己啓発の教科書」を読んで

ケント大学のアナ・カタリーナ・シャフナーによる自己啓発の核となる考え方を10パターンに整理して、その流れを解説した一冊です。自己啓発がなぜ、人々の関心ごとであるのか、ということを古代ギリシャ、古代ローマから始まり、中世、現代を通して、見ていきます。また、その目的がどのように変わってきたのか、という点も、その時代ごとの価値観を踏まえて、述べていきます。本書では、自己啓発の10のパターンに対し、それらに関連した書物を中心に、どのように説明されてきたのか、ということと、どのように受け入れられていったのか、ということを解説しています。本書は、自己啓発を体系的に学ぶ一冊というよりは、書籍で語られているように「自己啓発のトレンドはしょっちゅう変わる。そしてトレンドを見れば、その時代の価値観や関心事が分かる」という一冊です。本書は、現代に至るまでも、価値観がどのように移り変わってきたのか、ということを自己啓発の視点から見ていく一冊でもあります。


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